CO2排出量可視化・削減プラットフォーム EcoNiPass(エコニパス)で寄与するSDGs | 未来を創造するソリューションで企業に変革を

CO2排出量可視化・削減プラットフォーム EcoNiPass(エコニパス)で寄与するSDGs | 未来を創造するソリューションで企業に変革を

2024.06.26(最終更新日:2025.05.29)
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ソフトウェアの開発・販売・サービス提供を根幹にビジネスを展開している「ウイングアーク1st株式会社(以下、ウイングアーク1st)」は、生み出されるさまざまなソリューションを活かし、SDGsにも貢献しています。

今回はデータプラットフォーム事業開発部の大滝さんに、ウイングアーク1stの企業概要と主な事業内容、SDGsにも寄与する「EcoNiPass(エコニパス)」について、今後の展望やSDGsへの想いについて伺いました。

企業概要と強み

帳票分野におけるNo.1ベンダー(※)として近年知名度を伸ばしているウイングアーク1st。インパクトのあるテレビCMをご覧になったことのある方も多いのではないでしょうか。具体的にどのような事業内容の企業であるのかまでは、知らない方もいらっしゃると思います。ウイングアーク1stの企業概要や主な事業内容、創業経緯、企業としての強みについて伺います。

(※)出典:デロイトトーマツ ミック経済研究所株式会社発刊 ミックITリポート2023年11月号「帳票設計・運用製品の市場動向 2023年度版」図表2-3-1 【運用】製品/サービスのベンダー別売上・シェア推移 2022年度実績

ウイングアーク1stはデータに強い企業


───本日はよろしくお願いします。まずはウイングアーク1stの企業概要を教えてください。

大滝さん ウイングアーク1stは2024年で創業20周年を迎えました。3年前に上場し、ビジネスドキュメントとデータエンパワーメントの2つの軸でビジネスを提供している会社です。

ビジネスドキュメント事業は自治体で使う住民票や、金融機関で使う振り込み用紙などの、帳票をアウトプットするためのソフトウェアを扱っています。近年、紙を排除した電子取引が増えているため、電子契約書の保管や電子契約のやり取りも行っています。

データエンパワーメント事業では、蓄積されたデータを誰もが必要なときに集計・分析、可視化できるBI製品・サービスを提供しています。帳票類からOCRでデータを抜き取って集計したいというニーズにも対応が可能です。タレントの有吉弘行さんを起用したCMでも知られ、データの扱いに強い会社であるとお客様にはご認識いただいています。

BIとはBusiness Intelligenceの略で、企業がデータに基づいた意思決定を行えるように支援する手法のことです。企業が蓄積しているデータから必要な情報を集約して分析し、経営や業務に活用できるようにするツールのことをBIツールと呼びます。

───どのような経緯で創業されて、現在の形になったのでしょうか?

大滝さん 創業者である会長の内野が、前に所属していた会社からスピンアウトした形でスタートしました。創業当初からソフトウェアや帳票を軸にビジネスを展開しています。もともとは、どちらかというとソリューションを売る営業色が強い会社で、開発を行っていた別会社の吸収や技術者の採用により今の会社の基盤ができました。その後、ソリューションの開発なども自分たちで行うようになり、現在の形になったという流れです。

お客様と向き合い課題を解決する

───大滝さんの目から見て、ウイングアーク1stはどのようなところが強みだと感じていますか?

大滝さん 私が感じるのは、お客様の立場に立って考える文化が非常に強いということです。また、年齢に関わらずやりたいことにチャレンジをさせてもらえるところが、上場企業の中でも特に強い部分だと思っています。お客様のためにどのようなサービスがあれば良いのか、どのような機能があれば便利なのかという考えを各社員が持っていることが、お客様にマッチしたソリューションを生み出すことや改善につながっているのではないでしょうか。

私は入社してまだ3年ですが、話を聞く限り、こういった文化は20年前に会社が始まったころから変わっていないと感じます。お客様の意見に真摯に向き合い、お客様の課題を解決していく。そしてそこから自分たちのソリューションを磨いていくというサイクルが上手く回っている会社だと思っています。

MotionBoardで企業の効率化を

───どういった業種の企業が主な取引先になりますか?

大滝さん 製造業のお客様から多くの引き合いをいただいています。製造業はものづくりをしているため、企業が通常使うデータに加えて、製品データや細かなノウハウのデータなど多くのデータを持っている業種であるからです。

───たしかに、細かなデータが多いイメージですね。具体的なソリューションの例を紹介していただけますか?

大滝さん 弊社が開発した「MotionBoard」は、企業の効率化を図ることができるソリューションです。お客様が持っているデータを一元管理し、見たい情報がすぐに見られることによって、適切な意思決定ができるようになります。これによって、従来は時間のかかっていた資料の作成や意思決定が短時間で行うことが可能となり、他社との差別化や製品開発のスピードアップ、効率化を図ることができます。

───データに強いウイングアーク1stならではのソリューションですね。他にもMotionBoardの利点はありますか?

大滝さん データ連携することで、現場におけるリアルタイムでの電力使用量などの可視化が可能です。また、異常があった際にもすぐに現場で確認できますし、生産性の効率化や不良品の即時発見にも役立ちます。さらに、サマリーにまとめたデータを見ることも可能です。

SDGsにも寄与するEcoNiPass

帳票の扱いに長け、データに強いことで知られるウイングアーク1st。企業に提供しているさまざまなソリューションの中には、SDGsに貢献するものも存在しています。ここでは、代表的なサービスでもあるEcoNiPassについて詳しくお聞きします。

EcoNiPassは企業におけるCO2算定サービス

───SDGsにも大きく関わるEcoNiPassというサービスを拝見しました。こちらはどのようなサービスなのですか?

大滝さん EcoNiPassは、企業のCO2の算定を中心としたサービスです。可視化と算定を行うツールは、これまでそれほど参入頻度が高くなかったため、多くの企業が参入し始めています。そんな中で弊社が参入を決めたのは、CO2の算定と弊社のビジネスがうまくマッチするのではないかと考えたからです。

弊社のソリューションは、パートナー企業の案件を受注した際、SIの中にソフトウェアを入れてご提供するという、パートナー販売がビジネスモデルの基本となっています。こういったパートナー企業が既存のビジネスの中にいたことも、参入の一つの理由です。

現状、データを可視化するということには、あまり経済的な価値を見出だせない企業が多いと思っています。しかし、CO2排出量をどのように削減していくのか、どのように機器を入れ替えれば省エネを図れるのかなどといったところにこそ本来コストや労力をかけるべきです。ここに対するソリューションを持っている多くのパートナー企業から協力が得られたことが、この取り組みの肝になっています。

また、現在自動車業界などで、製品あたりのCO2排出量を明示しなければならないという動きがあります。今後、将来的には見積もりを提出する際に、見積もり金額だけではなく製品当たりのCO2排出量も明示してお客様に提出するという業務も考えられるでしょう。リアルタイムの生産データや会計データと掛け合わせたものなどを求められるようになると、弊社の既存ビジネスとの親和性がさらに高まると考えています。

きっかけは鈴与商事との共同事業

───EcoNiPassはどのような経緯で生まれたのですか?

大滝さん 私たちの部署はもともと、営業のソリューションを売るのではなく新規事業を考えることがミッションである部署です。そして、そのミッションの一つとしてあったのが、上場前に出資を受けていた多くの企業や株主のサポートや連携です。実はこのビジネスは、弊社の株主でもある静岡県の鈴与商事さんと共同ビジネスとして推進させていただいています。

私が担当として鈴与グループを回っている中、カーボンニュートラルのビジネスを展開したいというニーズを伺い、共同事業を行うことになったのがきっかけです。商社である鈴与商事は、電気・ガスといったエネルギーの仲介や、工場関係のユーティリティ設備の販売も行っており、省エネの推進を目指しておられました。

また弊社はデータビジネスの中でCO2のデータは、今後さまざまな観点から企業を図る一つの指標になると考えていました。企業のCO2のデータを利活用することも考えながらサポートできるソリューションの必要性を感じて、両者でビジネスを進めて誕生したという流れです。

こだわりは製造ラインごとの可視化


───どのような点にこだわって作られたのでしょうか?

大滝さん やはりお客様の省エネにつながる情報を可視化できなければならないため、現場のお客様の意見をまず聞いて、詳しくヒアリングしながら作っています。例えば、ペットボトルのコーヒーを一本作るために排出されるCO2の計算は、他社でも計算できるソリューションは存在します。

しかし、コーヒーができるまでのさまざまなプロセスの中で、どこにネックがあるのかを可視化できるソリューションは他社ではまだあまり多くありません。弊社のソリューションでは、製造ライン単位で可視化できるため、原材料にネックがあるのか、製造ラインの機器の排出量が多いのかといったフェーズごとの軸に分けて見ることができます。

製造ライン単位でCO2排出量が分かると、例えば製造ラインの機器からの排出量が多いのであれば、機器の入れ替えを検討することもできますし、原材料の負荷が大きいということであれば、原材料メーカーを入れ替えるなどの選択肢が得られます。製品一個当たりの算出ももちろんできますが、排出量が多い箇所の内訳が分からなければ、どう削減のアクションを起こせば良いのかが分かりません。そのため、製造ライン単位での可視化にはこだわりを持っています。

万人が簡単に使えるのも強み

───細かく排出量が分かると、それだけ対策もしやすくなりますね。他にもこだわっているポイントはありますか?

大滝さん 大企業の方から中小企業の方まで、さまざまな方に使っていただくことを想定しなければならないため、見た目で直感的に理解でき、オペレーションもそれほど苦労せず万人に使えるところにこだわりました。現状はCO2排出量の拠点単位や製品単位での解消をメインの機能として、あまり余計なものが付いていないところが他社のソリューションとの違いです。そのため、大企業から中小企業まで、さまざまな企業でご利用いただいています。

───EcoNiPassを導入している企業同士での連携が容易だと伺っています。こちらについてご説明いただけますか?

大滝さん EcoNiPass導入の際に、データ連携の設定を弊社で行います。そしてお客様がデータをアップロードするときに、例えば「今月の全体の生産量は10,000個で、その内A社向けの製造が2,500個」のように入力していただくと、それだけでScope3としてデータを連携する仕組みです。お客様としてはデータをアップロードする際にA社分B社分と按分するだけであるため、手間が少なくて済む仕組みになっています。

現在は、多くの企業で利用されているExcelでデータをアップロードする方法を標準としていますが、2024年度中にはOCRやウェブ上での直接入力機能も実装する予定です。これにより、Excel以外でデータをアップロードしたいというニーズにも対応できるようになります。

───データを按分するだけで連携できるのはとても楽ですね。EcoNiPassは、申し込んだらすぐに使うことができるのでしょうか?

大滝さん 拠点単位の排出量であれば、お申し込みいただいてから一週間程度でIDやパスワードを発行させていただけるため、すぐに利用可能となっています。一方カーボンフットプリントは、通常の計算の他にもさまざまなデータが必要です。そのためID自体はすぐに発行できますが、導入のサポートがある程度必要となります。

初めから一気に全商品について行うのは難しく、3商品程度からスタートさせていただいております。EcoNiPassによる入り口から出口までの計算方法が合っているか倉庫で確認できた後、どのようなマイルストーンやスケジュールにするのかをお客様とすり合わせます。そのため、半年から1年ほどの時間が必要です。

今後の展望とSDGsへの想い

ここまで、自社の強みを活かしてSDGsに寄与しているウイングアーク1stの事業について見てきました。ここからは、今後の展望やSDGsへの想いについて伺っていきます。

世の中全体を動かすようなソリューションに取り組んでいく

───カーボンニュートラルに関して、今後は事業としてどのような展開を考えていらっしゃいますか?

大滝さん カーボンニュートラルは世界的な取り組みであり、その中で一定のルールができています。そのため、そうしたルールへの対応はもちろん行わなければなりません。一方、カーボンニュートラルに取り組むことによって収益性が下がったり、単に工数が増えてしまったりするだけでは、本来事業としてあるべき姿ではないと考えています。それらのことを踏まえて、カーボンニュートラルという世界的な取り組みを前向きに捉えていただく一方で、事業強化のところもサポートしていきます。

───その他にも、企業として考えている展望があればお聞かせください。

大滝さん 既存ビジネスだけで国内シェアを取り続けていくのは簡単ではないため、企業として変わっていかなければならないフェーズに入っていると考えています。そこで大切なのはやはり企業としての認知度です。さまざまなデータを扱える企業、データに強い企業というところを周知させるために、データを基軸とした新規ビジネスや既存ビジネスとの親和性といったことを強調していく必要性を感じています。

弊社の既存ビジネスは業務負荷の低減など、お客さまそれぞれのニーズや課題に合わせてカスタマイズして提供するビジネスモデルです。こうしたビジネスはもちろん必要ですが、一方で世の中全体を動かすようなソリューションも必要となってきます。業界や社会の課題を解決できるソリューションにも取り組んでいかなければ、今後は企業として回っていかないのではと考えています。そして、ソリューションにはデータが必ず必要であるため、弊社の強みを生かしながら新規事業を展開していきたいです。

SDGsに触れて意識の変革を

───最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

大滝さん 中高年世代の方は「SDGsは企業の取り組みである」など、SDGsを自分とは相違する企業ごとに捉え、若い世代は学校で習っていることもあり、自分ごととして捉えている方が多い印象です。それはカーボンニュートラルの取り組みに対しても同様です。やはり若い世代の方が意識が高く、中高年世代は多くの方が「法律的にやらなければならない」「取引先から求められたからやらなければならない」など、どこかやらされている感があると感じます。日本のSDGsの取り組みはヨーロッパやアメリカと比べると遅れていますが、日本経済が回復し成長するきっかけにもなるのではないかと思っています。

ですので、この記事を始めとしたSDGsに関するさまざまな取り組みに触れ、一人ひとりが意識を変えて前向きに捉えていただきたいです。そして自分たちの置かれているそれぞれの環境において、どうすれば取り組みが上手くいくのか、そこから事業をどう強化できるのかといったことをしっかり考えていかなければなりません。今回の記事も、そういった意識の変革に少しでも役立てれば嬉しいです。発信されている情報をネガティブ捉えるのではなく、経済活動がより良く回るきっかけとして成長していくために、私たちは今後も企業をサポートしていきます。

───貴重なお話をありがとうございました。

データを駆使して未来を変えるソリューションを提供していく

これまで培ってきた技術力を基にした強みを活かし、さまざまなソリューションで企業を支えているウイングアーク1st。SDGsにも大きく貢献するそのソリューションは、今後のさらなる飛躍を予感させるものでした。企業へのソリューションから世の中へのソリューションへ目を向ける、ウイングアーク1stの今後に期待して注目していきたいと思います。

ウイングアーク1stでは、この記事で紹介した以外にも多くの便利なサービスがあります。ホームページを覗いて、その素晴らしいサービスの数々をぜひご覧になってみてください。

▼ウイングアーク1st株式会社のホームページはこちら
帳票とBI | ウイングアーク1st

▼EcoNiPass(エコニパス)のホームページはこちら
CO2排出量可視化プラットフォーム「EcoNiPass(エコニパス)」|ウイングアーク1st

この記事の執筆者
EARTH NOTE編集部
SDGs情報メディア
「SDGsの取り組みを共有し、循環させる」がコンセプトのWEBメディア。SDGsの基礎知識や最新情報、達成に取り組む企業・自治体・学校へのインタビューをお伝えし、私たちにできることを紹介します。
身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。
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