SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」現状や取り組み、私たちにできることを解説

SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」現状や取り組み、私たちにできることを解説

2023.05.12(最終更新日:2024.11.15)
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あらゆる場所で見ることが多くなったSDGs。2030年までに達成すべき目標として国連サミットで採択され、全世界の国でSDGsに取り組むことが求められています。
SDGsは17の目標と169のターゲットによって構成されており、世界で起こっている様々な問題が挙げられています。
中でもSDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」は、教育問題に関する目標であり、教育はあらゆる問題の解決に寄与することから、とても大切な目標となります。

そこで今回は、SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」における日本と世界の現状や解決策、私たちにできることをご紹介します。

目次

SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」の内容

SDGs目標4は、全世界においてすべての人が質の高い教育を受けられるような仕組みや環境を作ることを目指しており、教育の側面からSDGsが掲げる「持続可能な社会」に貢献するものです。
SDGs目標4で掲げられている教育は、様々な問題に関わることであり、他の目標にも繋がるため、SDGs全体を見ていく上でも重要な内容となっています。
まずは、SDGs目標4の概要を分かりやすくご紹介していきます。

SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」とは

SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」は、以下のテーマと共に、10のターゲットから成っています。

「すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」

出典:国際連合広報センター-持続可能な開発目標

これは、全部の国において、すべての子どもが生まれた国や家庭、性別に関わらず平等に質の高い教育を受けられる環境を目指す内容となっています。

「生涯学習の機会」と明記されているように、生涯において受けるあらゆる学習という意味も指しており、子どもだけでなく大人にもその権利があることを示しています。

それでは、質の高い教育がなぜ必要なのか、ご紹介していきます。

「質の高い教育」が必要な理由

SDGs目標4で挙げられている「質の高い教育」が必要な理由として、国連広報センターでは、以下のように述べています。

『質の高い教育を受けることができれば、人は貧困の連鎖を断ち切ることができます。よって、教育は不平等の是正とジェンダーの平等達成に貢献します。また、全世界の人々に、より健康で持続可能な生活を送る能力を与えます。
教育は、人々の間で寛容の心を育み、より平和な社会の実現にも貢献します。

教育は不平等を是正します。1985年から2005 年までの114カ国のデータを見ると、教育の期間が1年伸びるごとに、ジニ係数(所得格差を示す指数)は1.4ポイント低下するという関係が成り立っています。』
出典:国連広報センター-質の高い教育の普及はなぜ必要か

教育は、貧困や健康状態、ジェンダー、環境保全などの問題と深く関わっており、すべての人が満足な教育を受けることができれば、これらの問題に貢献することができます。
これは開発途上国だけの問題ではなく、先進国含めすべての国においても、質の高い教育が大切であると言えます。

SDGs目標4における10のターゲット

SDGs目標4は、10のターゲットが設定されています。
数字で表されているターゲットの「4.1~4.7」は達成目標を意味し、アルファベットで表されている「4.a~4.c」は目標達成に向けた手段となっています。
SDGs目標4のターゲットを一つ一つ見ていきましょう。

SDGs目標4のターゲット4.1

2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。

SDGs目標4のターゲット4.2

2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。

SDGs目標4のターゲット4.3

2030年までに、全ての人々が男女の区別なく手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。

SDGs目標4のターゲット4.4

2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。

SDGs目標4のターゲット4.5

2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。

SDGs目標4のターゲット4.6

2030年までに、全ての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。

SDGs目標4のターゲット4.7

2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。

SDGs目標4のターゲット4.a

子供、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。

SDGs目標4のターゲット4.b

2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、並びにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。

SDGs目標4のターゲット4.c

2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員研修のための国際協力などを通じて、質の高い教員の数を大幅に増加させる。

出典:外務省-4:質の高い教育をみんなに

世界における教育の現状

日本や世界各国の教育状況を比較してみると、現状や課題、優れている点が見えてきます。国によって価値観や文化、社会環境が異なりますが、教育の特色も地域により様々です。
SDGs目標4の達成状況と併せて、分かりやすく解説します。

世界の教育状況の比較

まずは、各国の教育制度を比較してみましょう。
各国の教育制度の比較表(縦軸に国名、横軸に義務教育期間や初等教育機関、無償期間)
世界の義務教育期間は、9~12年間が多く、無償としている国が多いようです。
スウェーデン等の北欧は、義務教育はもちろん、大学においても学費が無償とされていることが多く、教育に手厚い環境となっています。
初等教育に関しては、国によって4~9年間の年数と違いがあります。

出典:海外研究連絡センター
出典:シドニー日本人会-教育
出典:カナダ教育連盟-カナダの教育制度
出典:ホームメイト・リサーチ-世界の高等教育/インド・ロシア・ブラジル
出典:STEAM JAPAN-【トルコ】アジアとヨーロッパの架け橋、トルコ共和国の教育制度とは?
出典:潜在的に支援が必要な子供や家庭を把握しアウトリーチ支援につなぐための連携体制等に関する調査研究
出典:文部科学省-世界の学校体系

続いては、2022年度の世界各エリアにおけるSDGsの達成状況を表したグラフから、目標4の項目を見てみましょう。

左側の縦欄には、「東南アジア」、「東ヨーロッパと中央アジア」、「ラテンアメリカとカリブ海地域」、「中東と北アフリカ」、「オセアニア」、「OECD加盟国」、「小島嶼開発途上国(小さな島で国土が構成される開発途上国)」、「サハラ砂漠以南のアフリカ」の各地域が英語で記載されています。
上部にはSDGsの目標が書かれており、それぞれの地域における各目標に対しての達成度と進捗状況を見ることができます。
2022 SDGs dashboards by region and income group(levels and trends)
出典:Cambridge Open-SUSTAINABLE DEVELOPMENT SOLUTIONS NETWORK,P20

上記の表では、〇マークがSDGsの達成度合を示しており、「緑:目標達成」、「黄色:課題あり」、「オレンジ:重大な課題あり」、「赤:大きな課題あり」、「灰色:データなし」となっています。
矢印は、目標への進捗具合を示しており、「緑:順調に進んでいる」、「黄色:達成に向け緩やかに増加している」、「オレンジ:停滞している」、「赤:減少している」を意味しています。

SDGs目標4(QUALITY EDUCATION)の欄を見てみると、OECD加盟国のみ目標達成の緑〇と緑矢印となっています。
その他、黄色〇が3つ、オレンジ〇が2つ、赤〇が2つとなっており、世界的に見ると未だ達成しているとはいえない状況といえる上、地域ごとに教育の格差があることが分かります。
そして、赤〇が示された「オセアニア」と「サハラ砂漠以南のアフリカ」では、いまだ主要な教育問題が残っているという状況です。

それでは、先進国や開発途上国、日本での教育状況を具体的に見ていきましょう。

先進国における教育状況の例「アメリカ」

深刻な教育問題は開発途上国で起こっている、というイメージがありますが、先進国でも課題があることが分かっています。
先進国の一つの例として、アメリカの教育状況をご紹介しましょう。

アメリカには、世界でも最先端の教育機関や名門校があり、多くの資金が教育に使われていますが、各州によって教育制度が異なります
義務教育年数は9~13年と違いがあり、就学義務開始年齢は6歳とする州が最も多く、7歳又は8歳とする州もありますが、実際には6歳からの就学が認められています。
義務教育期間における公立校の学費は無償となっており、公立校へ通う割合が多いですが、学費のかかる私立校はより多様で最先端なプログラムを取り入れるなど、自由度の高い教育を行う学校もあります。

出典:文部科学省-アメリカ合衆国

それでは、アメリカにおけるSDGs目標4の達成度を見てみましょう。
以下、2022年度におけるアメリカのSDGsの達成状況を示した表となっており、上段の左から4番目が、SDGs目標4を表しています。
2022年度におけるアメリカのSDGsの達成状況を示した表(1から17の各アイコンの右に矢印で達成状況を表示)
出典:Cambridge Open-SUSTAINABLE DEVELOPMENT SOLUTIONS NETWORK,P452

アメリカにおける目標4の達成度は、黄色に塗られ黄色矢印となっていることから、教育課題がありつつも達成に向け緩やかに増加している、といえます。

アメリカには深刻な教育格差があり、2017年のBBCニュースでは、以下のように述べられています。

「米国では、読み書きのできない非識字者が成人の8.1%にあたる、約1600万人いる。先進国の中でも高い割合だ。経済格差や教育への投資が問題だという指摘もある。」

出典:BBC NEWS JAPAN-読み書きができない米国人 仕事が…育児が…

読み書きができないと、就職活動のための書類も書けずに貧困の連鎖が続き、薬や説明書を正しく読むことができないことから、健康状態にも悪影響が出る可能性があります。

アメリカで教育格差が起こる原因として、以下3つの理由が考えられます。

  • 人種間の教育格差
  • 所得差による教育格差
  • 地域ごとの教育格差

人種間格差について、スタンフォード大学の研究によると、黒人やヒスパニック系の学生たちの数学能力は、彼らの親世代の時代に比べ3年ほど進んでいることから、現在は1970年代よりも格差は大幅に縮小していることが分かっています。
しかし、世界経済フォーラムによれば、教育の人種間格差について以下のようにいわれています。

『格差は依然として「非常に大きい」ものです。実際に、白人と黒人の学生の共通テストの成績の差は、現在、約2年分の教育に相当します。そして、白人とヒスパニック系の学生の違いもほぼ同程度です。』

出典:世界経済フォーラム-米国における人種間の教育格差の実態

こういった格差が起こる原因として、所得差や在住地域の教育制度が関係していることが考えられます。
スタンフォード大学によると、所得の高い家庭は、学校がより質の高い教育を提供しているとされる裕福な地域に住む傾向があり、在住地域や州の教育方針によって格差が生じている可能性があると分かっています。

教育格差に関係する所得の差について、社会の所得差を測る「ジニ係数」という数値があります。
数値が高いほど所得の不平等差がありますが、2019年におけるアメリカのジニ係数は「0.4」と世界第8位となっており、G7諸国の中では最も高いとされています。

出典:グローバルノート-世界のジニ係数 国別ランキング・推移

さらに、新型コロナウィルスの影響による学校の休校措置があり、アメリカに限らず学習機会が失われてしまう時期がありました。
ネット環境の不十分な貧困層の家庭では、遠隔学習や家庭内での学習を受けることが難しく、教育格差がさらに広がることが懸念されています。

出典:世界経済フォーラム-米国における人種間の教育格差の実態

開発途上国における教育状況の例「ケニア共和国」

次に、開発途上国の例として、ケニアの例を見てみましょう。
ケニアは、SDGs達成状況を表したグラフにて前述した、いまだ主要な教育問題が残っている「サハラ砂漠以南のアフリカ」地域の一つです。
アフリカ東部に位置するケニアは、東アフリカ地域において高い経済率を誇っており、工業や農業も進んでいますが、教育に関してはいまだ課題があります。

ケニアの義務教育は、6〜14歳の8年間となっており、6歳で入学し初等教育を8年間中等教育を4年間行います。
卒業時の試験に合格すればケニア中等教育資格(KCSE)が授与され、大学等への進学条件としても使われます。
また、職業訓練を行う学校もあり、実習や資格取得に向けた授業を受けることもできます。

出典:文部科学省-ケニア共和国

ケニア教育省と世界銀行が公表している情報によると、以下の統計が分かっています。

  • 成人合計の識字率(15歳以上の人の割合)は83%(2021年)
  • 初等教育の就学率は77%(2019年度)
  • 初等教育の修了率は82.0%(2019年度)
  • 初等教育の未就学児童の割合は18.8%(2012年)
  • 初等教育の留年率は2.9%(2016年)
  • 中等教育の総就学率は71.2%(2019年)

出典:世界銀行-ケニア
出典:ワールド・ビジョン-ケニアの教育の現状と問題を知ろう!【データをもとに解説】

アフリカ地域の中で比べると教育普及の割合は高い方ですが、上記数値はあくまで平均値であり、十分に教育が受けられる地域もあれば、そうでない地域もあるので注意が必要です。
また、日本を含め先進国での初等教育の就学率は、ほとんど100%であることを考えると、7~8割の就学率は低く、目標4の「誰一人も取り残さない」という観点からも改善すべき課題があります。

出典:文部科学省-ケニア共和国

それでは、ケニアにおけるSDGs目標4の達成度を見てみましょう。
以下、2022年度におけるケニアのSDGsの達成状況を示した表となっており、上段の左から4番目が、SDGs目標4を表しています。
2022年度におけるケニアのSDGsの達成状況を示した表(1から17の各アイコンの右に矢印で達成状況を表示)
出典:Cambridge Open-SUSTAINABLE DEVELOPMENT SOLUTIONS NETWORK,P258

ケニアにおける目標4の達成度は、オレンジに塗られ黄色の矢印で示されているので、教育に重大な課題があり、達成に向け緩やかに増加している、といえます。
ケニアの教育課題について、以下の問題が考えられます。

  • 地域格差
  • 所得格差
  • 学校設備や教員の不足
  • 難民問題

就学率の高い都市部に比べ、東部や北部における就学率は低く、「ガリッサやワジールなどの北東部の地域では40%を下回っている」とされており、教育の地域格差が起こっています。

出典:ワールド・ビジョン-ケニアの教育の現状と問題を知ろう!【データをもとに解説】

また、所得の格差があり、ケニアにおける国際貧困基準とされる1日あたり2.15ドル以下で暮らす貧困人口比率(2015年)は、29.4%とされていることから、3割近くが貧困ラインの生活をしていることになります。
ジニ係数(社会の所得差を測る数値)は、0.41%(2018年)となっており、格差が深刻とされる0.4%基準を超える数値です。
さらに、新型コロナウィルスの流行による所得減少は、この格差を広げると懸念されています。

出典:世界銀行-ケニア
出典:KNOEMA-ケニア- GINI指数

そして、ケニアは人口の増加率が高く、小さい子どもの数が急増していますが、学校施設や教員の準備が間に合っておらず、公立校の設備も急務となっています。
隣国から逃れてきた難民も受け入れているので、教育の整備や質の課題はまだ残っている状況です。

教育が受けられない理由

ケニアにおいて、初等教育に就学できない子どもは2割以上いますが、教育が受けられない理由として、以下のことが考えられます。

【貧困】
ケニアの教育問題として所得格差を挙げましたが、学校に通う上で、授業料が無償とされても、文房具や通学にかかる交通費など出費がかかるので、貧困は教育格差を広げる原因の一つです。
ケニアでの児童労働は130万人となっており、貧困家庭において子どもは重要な働き手なので、貧困が深まるほど子どもは教育を受けにくくなります。

【教育への理解不足】
保護者世代も十分な教育を受けていないことから、教育の必要性についての理解が少ないことが考えられます。
幼少期に家の手伝いや労働をすることが当たり前であった人たちは、学校に通えていないケースが多いでしょう。
教育を受けることにより、より良い仕事に付ける、自分の身を守ることにつながるという経験が無いと、教育の重要性に気づける機会に出会えず、貧困から抜け出せない一因になっています。

さらに、貧困や伝統文化の理由から、特に女性は早い年齢で妊娠や結婚をする場合が多く、教育を断念する原因にもなります。
その他、経済的な事情から男の子の教育を優先する通学路が危険で通えないなど、家庭により様々な理由があります。

これらの状況は、ケニアだけでなく、他のアフリカ地域でも同様のことが起こっています。

教育を受けられないと起こること

世界全体で見ても識字率の低さは深刻ですが、字の読み書きができないと、薬の用法を間違えて飲んでしまったり、日常生活で必要な情報が得られなかったり、身の危険があります
仕事を選ぶことはもちろん、仕事に必要な技術や知識が得られないので、安定した職に就きにくく、不安定な仕事が増えてしまいます。
選挙投票や公的サービスにアクセスすることも難しく、社会的に取り残されてしまい、教育不足による貧困のループから抜け出せない状況になっています。

そして、世界では18歳未満で結婚する「児童婚」がいまだ残っており、学校へ通えなくなる理由の一つとなっていますが、2023年のPR TIMESの記事によると6億4,000万人が児童婚をしていることが分かっています。
経済的理由や伝統文化の意味合いで行われる児童婚ですが、女の子の場合は早期妊娠・出産による身体的リスク、搾取、暴力などの被害を受けやすく、子どもの発育・成長にも悪影響があるといわれています。

出典:PR TIMES-児童婚:世界で6億4,000万人~45%が南アジア、20%がサハラ以南【プレスリリース】

日本における教育の現状

他国の教育現状の例を挙げてきましたが、日本の教育状況を見ていきましょう。
日本に住んでいても、国内の教育状況や課題は意外と気付きにくいものです。
SDGs目標4の達成状況を含め、日本の教育現状や優れている点、課題をご紹介します。

日本の教育の状況

日本において、義務教育は6~15歳の9年間で、初等教育が6年、中等教育が3年という年数です。
義務教育含め6~18歳の期間が無償とされていますが、高等学校については該当者のみ無料化されている状況です。

海外の教員は主に授業に特化していますが、日本の教員は授業だけでなく部活動や生徒指導など幅広く担当していることは特徴の一つです。

出典:文部科学省-3.我が国の義務教育制度の構造

それでは、日本におけるSDGs目標4の達成度を見てみましょう。
以下、2022年度における日本のSDGsの達成状況を示した表となっており、上段の左から4番目が、SDGs目標4を表しています。
2022年度における日本のSDGsの達成状況を示した表(1から17の各アイコンの右に矢印で達成状況を表示)
出典:Cambridge Open,SUSTAINABLE DEVELOPMENT SOLUTIONS NETWORK,P252

日本における目標4の達成度は、緑に塗られ緑の矢印で示されているので、目標が達成され、順調に進んでいる、といえます。

日本の教育における良い点

日本の教育の良い点として、以下のことが挙げられます。

【全員が公平に受けられる基本的な教育】
日本では、全員が同じレベルを目指して勉強し、ほとんどの場合で義務教育を退学することはありません。
成績が良くない場合は、合格できるまで勉強してテストし、諦めず努力して取り組む姿勢を身に付けながら、全教科の成績を基準まで伸ばすことを目指します。

【和を重んじた協調性を育む教育】
文部科学省が公表している学習指導要領では、「知・徳・体のバランスのとれた力を育む」と示しているように、基礎的な知識や技能を習得することはもちろん、自身を律しながら他人と協調性し、人を思いやる心を育むことを重要視しています。
生徒一人一人が各クラスや部活動に配属し、授業や掃除、食事をともにするので、協調性や連帯感を育むことができます。

【食育を配慮した給食】
学校で提供される給食は、栄養士によって考えられた献立なので、海外の一般的な給食に比べると健康管理がされており、生徒たちで配膳することも日本の学校の特徴です。
地域によっては地産地消や伝統料理を取り入れた給食であったり、農業や食材の授業を行う学校もあったりと、食育を意識した教育も良い点といえます。

【生徒全員で行う掃除や当番制】
生徒たちは、給食の配膳だけでなく、教室やトイレの掃除、植物の水やりなど身の回りのことを自分たちで行います。
他国では清掃員が学校を掃除する場合が多いですが、自分たちで使ったものは自ら掃除し片づける、という日本の精神は特徴的であり、次に使う人のために綺麗に使うという意識も養うことができます。

出典:文部科学省-学習指導要領がかわります,P3

日本の教育における課題

日本の教育における良い点を挙げましたが、見方を変えればデメリットとなり得る場合もあります。
日本の教育の課題点は様々あり、文部科学省のホームページにおいても記載されていますが、その一部をご紹介します。

【子どもの学力低下】
日本の学力は、世界的に見ると上位ではありますが、特に読解力の低下が顕著であり、2019年の国際学習到達度調査(PISA)によると、日本の読解力順位は前回の8位から15位に転落しています。
読解力とは、単に文章を読み解く力というだけではなく、以下のような内容を定義しています。

『自らの目標を達成し,自らの知識と可能性を発達させ,効果的に社会に参加するために,書かれたテキストを理解し,利用し,熟考する能力。
学校内外の様々な状況に関連付けて,組み立て,展開し,意味を理解することをどの程度行えるかをみる。』

出典:文部科学省-PISA調査における読解力の定義,特徴等

これは、自らで物事を考え取り組んでいくための基礎的な力であり、これからの情報社会を生き抜くためには必要不可欠な能力といえます。
PISAは、特定の教科についてのテストではなく、国語や理科、家庭科など様々な教科に関連した内容となっているため、より思考力が問われます。

出典:DIAMOND ONLINE-日本の15歳が「読解力低下」!?OECD調査があぶり出す学校教育

【不登校児童】
文部科学省が2022年に公表した「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小・中あわせて不登校児童数は、244,940人(前年度196,127人)、9年連続で増加し過去最多となっています。

不登校になってしまう原因としては、周りとの人間関係、生活リズムの違い、勉強についていけない、遊びや非行など、様々な理由があります。
不登校児童に対する支援措置を充実させていくことが急務となります。

出典:先端教育オンライン-不登校児童生徒数が過去最多に 文科省調べ

【いじめ等児童生徒の問題行動】
文部科学省が2022年に公表した「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小・中・高・特別支援学校における問題行動は以下の数字が出ています。

  • 「いじめ」の認知件数は、615,351件(前年度517,163件
  • 「いじめ」の重大事態の件数は、705件(前年度514件)
  • 「暴力行為」の発生件数は、76,441件(前年度66,201件)

出典:先端教育オンライン-不登校児童生徒数が過去最多に 文科省調べ

いじめの認知件数や重大事態、暴力行為の件数が前年度より増加しており、不登校児童数への関連も考えられます。

▼いじめ問題について、詳しくはこちら
いじめ問題とは。その原因や対策を知り、いじめのない学校や社会を目指そう

【教員をめぐる問題】
文部科学省が平成18年度に行った勤務実態調査によると、教員の残業時間は1日平均2時間、1か月で平均34時間であり、教員の多忙化が指摘されています。
海外の学校では、教員は授業に特化することが多いですが、日本の教員は授業や部活動、生徒指導など多岐に渡り、残業代はつかず、教員の多忙な労働環境が深刻となっています。
さらに、外国人生徒の増加等による子どもの多様性や、不登校・問題行動の増加など、時代の変化にあわせた対応が求められます。
こういった環境もあり、授業の質の低下や、教員の過労などの問題につながっています。

出典:文部科学省-現在の教育に関する主な課題

【教育格差】
教育格差は開発途上国の問題とイメージされやすいですが、日本も例外ではありません。
公立校や私立校のプログラムの質の違い、大学進学の有無、学校外での教育の機会などについて、生まれた家庭の経済的な理由により、公平な教育が受けられない状況があります。
日本におけるジニ係数(社会の所得差を測る数値)は、0.33(2019年)となっており、世界の主要国の中では15番目に高い数値となっています。
数値が高いほど所得の不平等があるとされるジニ係数ですが、2016年の先進国における平均値は0.297となっていることから、日本の所得格差は先進国の中でも高いことが分かります。

出典:グローバルノート-世界のジニ係数 国別ランキング・推移
出典:ELEMINIST-所得格差を示す「ジニ係数」とは?日本・世界が抱える問題と原因

教育問題の解決方法

日本や世界の教育状況の例から様々な教育課題があることが分かりましたが、実際にどんな解決方法があるのかご紹介します。
発展途上国や先進国、日本における解決方法だけでなく、全世界で共通する教育手法も挙げていきます。
SDGs目標4に寄与するものであり、どんな方法があるのか、皆さんも一緒に考えてみてくださいね。

発展途上国における教育問題の解決方法

世界の子どもたちへ教育を支援するために、支援団体や国連組織が様々な支援を行っています。
ケニアの教育事例を前述していましたが、発展途上国における教育問題の解決策は、以下のことが挙げられます。

<学校整備と教員の育成>
ケニアの事例において、人口増加により学校設備や教員の準備が急務ということを述べましたが、途上国全体でも同様のことがいえます。
子どもたちがより質の高い教育を受けられるように、教員の学力や指導力を上げていく必要があります。

<教育の必要性を伝える>
途上国に住む親や子どもたちは、教育の恩恵を受けていない場合が多いことから、教育の必要性に気づけず、学校へ通えない一因となっていました。
教育を受けることによるメリットや、受けないことによるリスクを伝えていく必要があります。

<衛生環境の改善>
途上国の中には、子どもたちが遠くまで水汲みに行かなければならない家庭や、安心して水を飲めない地域もあります。
清潔な水を手に入れるための給水設備を作ることで、子どもたちが水汲みする時間を勉強にまわすことができ、衛生面を配慮したトイレを設置することで、学校へ通いやすくなります。

<給食の提供>
貧困のある途上国において、食事は命に関わることであり、給食を食べることは子どもたちにとって重要なことです。
給食を食べることができれば、親が子どもを学校へ通わせるきっかけにもなります。

出典:gooddo-2022/12/2,世界で深刻な教育問題。現状を知り必要な対策や私たちができることを考えよう

先進国における教育問題の解決方法

アメリカの教育事例をご紹介しましたが、先進国における教育問題の解決策として、以下のことが挙げられます。

<学校外での支援>
先進国において、地域の方針や私立校と公立校の違いによって教育格差が起こりやすいと述べましたが、学校外での教育の機会を提供することで、学校教育では提供しきれない質の高い経験を得ることもできます。

<貧困家庭への支援>
子どもの学費や必要支出などの経済的支援を行うことで、必要な教育を受けやすくなります。
低所得改善のために、親の職業訓練や学び直し、就業相談を行うことで、所得格差を減らしていく試みも考えられます。

<人種差別の撲滅>
日本では人種差別の話はほとんど聞きませんが、海外ではいまだ根強く差別が残っている地域もあります。
SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」が掲げられているように、差別を無くすために、一人一人が今一度、意識していく必要があります。

日本の教育問題の解決方法

日本の課題である教育格差を改善するために、以下のような取り組みがされています。

<幼児教育や保育の無償化>
文部科学省は、少子化等の背景から、3~5歳の子どもを対象に、幼稚園や保育所などの保育料や利用料を無料としました。
親の経済的負担を減らし、子育てしやすい環境を目指しています。

<高等学校等就学支援金制度の創設>
高等学校は義務教育ではなく学費がかかりますが、授業料にあてるための支援金を給付する制度により、経済的理由で高校へ行けなかった子どもたちに教育の機会を与えられるようになっています。
なお、給付を受けるには、世帯年収等の制度対象になる必要があります。

<地域未来塾>
文部科学省が主体的に行っている対策の一つであり、原則無料で子どもたちに学習機会を提供しています。
地域の学生や教職員OB、NPO団体などが協力して行い、学校の学習だけでなく、進路相談なども可能です。

<教育の方向性>
大学入試センター試験が廃止され、2020年度から大学入学共通テストが始まったことから、より主体的な思考や判断力などが求められるようになりました。
これまでの問題形式では、知識があれば解ける内容がほとんどでしたが、共通テストが始まったことで、より論理的に考え判断していくような形式となっています。
日本の教育現場では、先生が一方的に授業する受動的な講義スタイルが一般的です。
知識を得るには最適な形式ですが、生徒が主体的に物事を考え行動していく力は付きにくく、今後の情報社会を生き抜くためには、この主体性を育んでいく必要があります。

海外の教育では、先生が生徒たちに質問を投げ、ディスカッションをしながら学びを深めていくスタイルが多く、主体的思考や問題解決能力が身に付きやすいのが特徴です。
日本においても、大学入試のテストが主体的思考を求める形式になったことをきっかけに、より主体性を育むための授業を取り入れていくことが求められています。

出典:すらら-日本の教育格差の原因と現状・対策は?教育現場でできること

「ESD」はSDGs達成のためにも大切な教育

教育課題を解決するための一つとして、「ESD」が挙げられます。
ESDとは、「Education for Sustainable Development」の略称で、日本語訳すると「持続可能な開発のための教育」となります。
SDGsの略称は「Sustainable Development Goals」であり、同じ単語が入っていることが分かりますが、ESDは、SDGsの目標達成に重要な教育法であり、SDGs目標4にも大きく関わっています。

ESDは、持続可能な社会の担い手をつくるための教育であり、私たち一人一人が世界各地で起こっている問題を自分事に捉え、課題解決のために行動していく力を養います。
座学だけでなく、体験やコミュニケーションなどを取り入れていることも特徴であり、より学びが深く、質の高い教育といえます。

子どもだけでなく大人も含め、主体的に物事を考え判断し、行動していく力を身に付けていくために、日本や世界において、学校教育や生涯学習、野外イベントなど様々な場面で取り入れられています。

出典:文部科学省-持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development)

▼ESDについて詳しくはこちら
ESDとは?持続可能な社会に向けた教育法とその実践例を分かりやすく解説

大人の学び直し「リカレント教育」

リカレント教育」とは、学校教育を卒業後、社会に出てからも生涯にわたり必要な教育を受け続け、仕事と教育を繰り返すことを指します。
日々変わりゆく時代のニーズに沿った学びをすることで仕事に活かし、今後の人生の幅を広げ、より豊かな生活につながることを目指します。
また、社会教育やスポーツ活動など生涯において行う様々な分野の学習「生涯学習」も当てはまり、大人になっても教育の機会を得ることができます。

出典:政府広報オンライン-「学び」に遅すぎはない!社会人の学び直し「リカレント教育」

リカレント教育について、詳しくはこちら▼
リカレント教育の意味やメリットを分かりやすく解説。リスキング・生涯学習との違いや日本の現状・具体例とは

SDGs4「質の高い教育をみんなに」取り組み事例

これまで取り上げてきた様々な教育問題の解決に向けて、自治体や企業、NPOなどがそれぞれ取り組みをしています。
SDGs目標4の達成、敷いてはSDGs全体へ貢献する取り組みとして、日本の企業や自治体、海外などの活動をご紹介します。

【日本】企業の取り組み「くら寿司」

回転寿司チェーンのくら寿司では、自然の恵みをいただく「食」の企業として、持続可能な社会に向け、SDGsの取り組みを行っています。
中でも、「お寿司で学ぶSDGs」として行っている出張授業は、身近な回転寿司というテーマから、水産業や食をめぐる問題解決方法を考えるものとなっています。
ESD(持続可能な開発のための教育)を取り入れた内容となっており、SDGs目標4に貢献する事例といえます。

出典:くら寿司-SDGsの取り組み

【日本】自治体の取り組み「山口県宇部市」

山口県宇部市では、内閣府が選定する「SDGs未来都市」に登録され、市をあげてSDGs達成に向けた、持続可能なまちづくりの取り組みを行っています。
2021~2023年の宇部市SDGs未来都市計画によると、「人財が宝」として掲げ、みんなでつくる宇部SDGs推進事業を進めています。
SDGs目標4における教育面では、「持続可能な開発に向けた、主体的に行動できる人材の育成」や「体験や体感を通した教育、学習機会の提供」に取り組んでおり、ESDの考えを汲んだ質の高い教育を取り入れています。

出典:山口県宇部市-宇部市SDGs「持続可能なまちづくりに向けて」
出典:山口県宇部市-宇部市 SDGs未来都市計画(2021~2023)

海外の取り組み「フィンランド」

フィンランドは、教育の世界ランキングでもトップクラスに上がる国の一つであり、教育に大きく力を入れています。
初等教育前のプレスクールから大学院にいたるまでの学費や、教材費、給食費、交通費を無料としており、家庭の経済状況に関わらず教育が受けられるような手厚い体制となっています。
SDGs目標4に関わる教育方針の一つとして、個性や一人一人の違いを尊重し、子どもの主体性を育む教育に取り組んでおり、プログラミング等を活用した最先端な教育も特徴です。

出典:まなびち-フィンランド教育の大きな特徴3選!日本と教育の違いやメリット

日本から海外へ「特定非営利活動法人えひめグローバルネットワーク」

愛媛県松山市にある「特定非営利活動法人えひめグローバルネットワーク」は、アフリカ南部にあるモザンビークにて、現地の人々の生活を支援する活動を行っています。
愛媛県松山市内で問題となっていた放置自転車を交換物資としてモザンビークへ送り子どもたちが通学の際に使えるようになったり、戦争の名残としてあった銃と交換されたりすることもありました。
現地では、SDGs達成に向けた様々な取り組みを行っており、ESDを取り入れた活動はSDGs目標4に寄与しています。

出典:特定非営利活動法人えひめグローバルネットワーク,活動内容

SDGs目標4について私たちにできること

SDGs目標4は、発展途上国や先進国、子供や大人など関係なく、全ての人に関係する目標であることをお伝えしてきました。
それでは実際に私たちに何ができるのか、具体例をご紹介します。
皆さんも、ご自身で何ができるのか、一緒に考えてみましょう。

日本や海外の現状を知る

日本を含め世界には様々な問題があるので、関心を持って知ることが大切です。
遠くの地で起こっている物事であっても、回り巡って自分たちにも関わることであり、どんな問題も他人ごとではなく「自分ごと」として考え行動していくことが必要になってきます。
その一歩として、まずは知ることから始め、周りの人へ情報をシェアしてみましょう。

地域活動やボランティアへの参加

SDGs目標4における教育問題の解決策の一つとして、学校外教育を挙げましたが、子どもや大人が地域活動やボランティアに参加することで、その地域における課題に取り組みながら、主体性や問題解決力など身に付けることができます。
学校と地域が連携しながら、より質の高い教育に取り組んでいる事例もあり、教育問題だけでなく社会全体の課題解決に貢献します。

フェアトレードの選択

開発途上国の教育問題の一つとして児童労働を挙げましたが、子どもたちが劣悪な労働環境や賃金で働かされている場合があり、結果として学校教育が受けられず、身に危険が及ぶことすらあります。
労働環境や賃金を適正にし、子どもたちの権利を保護していくために作られた基準がフェアトレードであり、商品に表示されたマークにて確認することができます。
主な商品としては、チョコレートやコーヒー、洋服などがあり、こういった商品を選ぶ行動は、SDGs目標4の取り組みともいえます。

応援したい団体へ募金や寄付

私たちができるSDGs目標4の取り組みとして、応援したいNPO団体への募金や寄付が挙げられます。
日本の子どもたちへ向けた支援や、世界の貧しい国の子どもたちへの支援など、様々な団体があるので、自分が解決したいと思っている分野に取り組む団体を選びましょう。
寄付する際は、団体のホームページ等を見て、寄付の使い道の分かりやすさや信頼性を確認しておくと安心です。

まとめ

今回ご紹介したSDGs目標4について、以下のようにまとめました。

  1. SDGs目標4は、一人も取りこぼさないよう、教育が受けられる環境を整えること
  2. 教育問題は、開発途上国だけでなく、先進国においても課題がある
  3. 多くの国で共通する教育課題は、所得格差や地域格差による教育格差
  4. 教員の質や待遇を上げていくことは、質の高い教育につながる
  5. SDGs目標4には、学校だけでなく企業や自治体も取り組んでいる
  6. 教育課題の解決のために、多くの地域で大切なのは学校外教育地域課題と一緒に取り組める
  7. 個人ですぐできることは、教育問題に関心を持ち、周りの人とシェアしよう!

SDGs目標4で掲げられている「質の高い教育」は、一人一人の主体性や課題解決力などを育んでいくことも指しており、特に日本では学校教育においても積極的に取り組んでいく必要があります。
また、ESDやリカレント教育、生涯学習が広がることにより、子どもだけでなく大人も質の高い教育を受けることができます。
そして、それぞれ住んでいる地域にて、活動しているNPO団体や企業、地域活動の情報を調べてみると、知らなかった取り組みに気付けるかもしれません。
自分にできることは何かを考えてみて、始めの一歩を踏み出してみてくださいね。

この記事の執筆者
EARTH NOTE編集部
SDGs情報メディア
「SDGsの取り組みを共有し、循環させる」がコンセプトのWEBメディア。SDGsの基礎知識や最新情報、達成に取り組む企業・自治体・学校へのインタビューをお伝えし、私たちにできることを紹介します。
身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。
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