ウォータースタンド株式会社のSDGs | ペットボトル削減で未来の地球環境を潤す

ウォータースタンド株式会社のSDGs | ペットボトル削減で未来の地球環境を潤す

2023.12.14
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水道水を使用する浄水型ウォーターサーバーである、ウォータースタンドの取り扱いを主力事業としている「ウォータースタンド株式会社」は事業を行うことで同時にSDGsにも貢献している企業です。今回はESG推進室の小野さんに、ウォータースタンド株式会社の事業内容やSDGsへの取り組み、今後の展望についてお聞きしました。

ウォータースタンド事業を主軸に環境問題にも取り組む企業

社名にもなっているウォータースタンドにはどのようなメリットがあり、どのような経緯で扱うことになったのでしょうか。ここでは、ウォータースタンドを扱うことになった経緯、ウォータースタンドのメリット、環境への影響についてお聞きします。

水道直結式のウォータースタンドが主力事業

───本日はよろしくお願いします。まずは、現在までの事業の経緯についてお聞かせください。

小野さん ウォータースタンド株式会社ESG推進室の小野と申します。

弊社は創業当初、事業所で使う玄関マットなどを扱うダストコントロール事業やリサイクルトナーなどのレンタルや販売を行っていました。
事務所で快適にお過ごしいただくためのさまざまなグッズとして飲料水も扱っており、最初はボトル式のウォーターサーバーを提供していました。その後出会ったのが、現在弊社の主力事業であるウォータースタンドという水道水を使用する浄水型ウォーターサーバーです。

弊社は2018年の社名変更の際に、ウォータースタンド事業に大きくシフトし、現在はウォータースタンドのレンタルと空気清浄機を一部取り扱っています。弊社はメーカーではなく、韓国のcoway社が製造した商品を輸入して、お客さまにご提供しています。

ウォータースタンドは自社・お客様双方にメリットが大きい


───ボトル式のウォーターサーバーから浄水型のウォータースタンドに事業を切り替えることにしたのは、どのような理由からだったのですか?

小野さん ボトル式のウォーターサーバーを扱っていたときは、ボトルが空になったお客様から早く持ってきて欲しいというご要望をよくいただいており、月に2回、3回とお客様のところに足を運んでいました。

お客様もボトルの水が切れたことでストレスを感じられますし、私たちも男性でなければ運べない重さのボトルを頻繁に運ぶという負荷の高い業務であったにもかかわらず、解約率がかなり高かったという実情がありました。

一方、水道直結式のウォータースタンドならば弊社としては在庫を持たなくて済み、お客様のところにお伺いするのもフィルター交換とメンテナンスの半年に一回だけなので宅配の手間がなくなります。お客様は定額制で水が使い放題になり、空になってしまった際のストレスがなくなることもあって解約率も格段に下がりました。

こうしたことを鑑みてこれからのウォーターサーバーは浄水型のウォータースタンドが主流になると強く確信し、ボトル式ウォーターサーバー事業からは2021年に撤退しました。

環境負荷の低減にも貢献する

───ウォーターサーバーで必要になる、届いたボトルを保管する場所や交換の手間が要らないのも良いですね。しかも定額制なら普段水道水を使う感覚で気兼ねなく使えそうです。

小野さん ウォータースタンド事業に大きく転換するきっかけになったことがもう1つあります。パリ協定とSDGsの動きを見て、海洋プラスチック問題や気候変動といった社会課題にウォータースタンドがお役に立てるかもしれないと感じたことです。ウォータースタンドはボトルが必要ないためプラスチックを使いませんし、配達に必要なガソリンやCO2の排出量が削減できるなど、さまざまな面でボトル式のウォーターサーバーよりも環境負荷が小さくなります。

ウォータースタンドを取り扱い始めた当初は、環境への意識というのは弊社の中でもそれほど高くありませんでした。しかし2018年ごろから社内で研修を進め、SDGsをしっかりと事業の根幹に据えることになりました。

また、日頃お客様とお話させていただく営業部などの社員は、かなり豊富な知識を有しています。弊社では、名刺の裏にミッションとビジョンを記載するという工夫をしているのですが、名刺をご覧になったお客様からの質問に対してしっかりと自分の言葉で説明できるように、知識の習得に努めています。

日本全国でお客様をサポート

───北関東で行っていた事業を全国に展開したと伺っていますが、どのような理由からだったのですか?

小野さん ボトル式ウォーターサーバーの一番多かった解約理由が、「商品としては気に入っているが、引っ越しでメンテナンスに来てもらえなくなるから」というものでした。しかし、環境にとってもお客様にとっても良い商品ですので長く使い続けていただきたいと思い、お客様が国内のどちらにお住まいでもサポートできる体制を構築しました。社名変更と同時に北関東から全国展開を進め、現在では全国64か所の拠点を持っています。

SDGsへの取り組みの鍵はペットボトル削減


ウォータースタンドという、さまざまなメリットがある製品を扱っているウォータースタンド株式会社ですが、どのような形でSDGsへ取り組んでいるのでしょうか。ここでは、SDGsへの具体的な取り組みや数値目標について伺います。

目標は2030年までに30億本のプラスチックボトルを削減すること

───ここからはSDGsに関連したお話を伺っていきます。ボトルフリープロジェクトという計画を策定されているそうですが、こちらについて教えていただけますか?

小野さん 最初は数値目標などを特に掲げていなかったのですが、2020年にミッションとビジョンを策定したところから、ボトルフリープロジェクトが目標を持った形でスタートしました。

私たちは「2030年までに日本の使い捨てプラスチックボトルを30億本削減する」という数値目標を掲げています。事業でウォータースタンドの設置台数が増えれば増えるほど、使い捨てプラスチックボトルが減っていくという構想で事業運営をしています。

しかしこの数値目標は、とても弊社だけで達成できる数値ではありません。日本では、最新の数字で年間240億本ものプラスチックボトルが出荷されており、コロナ禍以前は年間250億本という数字も残っています。2020年にミッションを策定した際には、250億本の内の10%ほどがリサイクルされていないペットボトルであるという数値が算出されていました。

ペットボトルは、さまざまな種類の飲料を飲むことができるとても便利なものですし、全てをなくそうというわけではありません。あくまで、ポイ捨てされるなどしてリサイクルに回っていないペットボトルを削減するために、10%から少々上方修正した30億本という数値を目標として策定しました。

───そんな途方もない数のペットボトルが作られているのですね。取り組みの成果はいかがでしょうか。

小野さん 弊社では、毎年ウォータースタンドレポートという報告書を発行しております。次回発行予定のウォータースタンドレポートでは、2023年6月期で9,534万本の削減となっています。この数値は、ウォータースタンドをご利用いただいている方の人数を1台あたり4名と仮定して算出したものです。220億本を人口で割ると、1人につき年間200本ほどペットボトルを使っている計算になり、1人が使う200本のペットボトルが削減できたと推定しての数字になります。

目標達成のためにSDGsの理念であるパートナーシップを結んでいる

───30億本削減という数値目標は、お話の中でもあった通りとても1社で達成できるようなものではない大きな数字です。どのようにして達成しようとお考えですか?

小野さん この1社ではとても達成できない目標を達成するための方策として、SDGsの17番目のゴールである「パートナーシップで目標を達成しよう」という方法論が浮かび、パートナーシップをどこと結べば良いのかを考えました。日本のSDGsの目標数値はそれぞれの地域活動の束であり、企業の活動の集合体が日本の数値目標の達成につながっていきます。ですので、自治体や企業、大学を始めとした教育機関にお声掛けさせていただき、現在も使い捨てプラチックボトルの削減に向けて一緒に活動しています。

───パートナーシップの大切さは、SDGs全ての目標に対して言えますよね。どのような形でパートナーシップを結んだ企業などと取り組んでいるのですか?

小野さん 現在のような、プラスチック製品を大量生産・大量消費する生活は、どこかで無理が生じてくるという共通認識は皆さん持たれています。ですのでその共通認識を元に、企業様であれば社員の方を巻き込んでいく方法、自治体であれば市民の方と取り組んでいく方法など、それぞれの取り組みや事情に合わせてご相談させていただきながら行っています。

公共施設に1万台設置するのが目標

───30億本というペットボトルの削減目標以外に、設定している目標数値はありますか?

小野さん 誰でも使えるウォータースタンドを、体育館や市民センターなどの公共施設に現在2600台ほど設置させていただいており、最終的には1万台程度の設置を目標にしています。それだけの数が設置できれば、外出する際にマイボトルを折り畳み傘のように持ち歩いていただくことで、さまざまな外出先でご利用いただけるようになります。

───確かにそれだけの数が設置してあれば、かなり便利になりそうですね。設置していただくにあたって難しい点はありますか。

小野さん ペットボトルはあって当たり前の存在になっているため、削減することによるデメリットはやはり自治体側で検討されます。弊社のYouTube公式チャンネルで神奈川県葉山町の町長様と弊社の代表の対談動画を掲載しているのですが、その中で葉山町長もやはりそういった議論があったと言及されています。

例えば今年の夏のような猛暑に見舞われた際、ペットボトル入り飲料をすぐに買うことができる環境になければ、熱中症の被害が拡大してしまうのではないかという議論があったそうです。しかし、葉山町は町内の公共施設でペットボトル入り飲料は販売しておらず、水筒を携帯してウォータースタンドで給水することを推奨しています。

▼対談動画はこちら

───そういった議論は当然ありそうですね。ですが、議論があったにも関わらず設置していただけたのはどのような理由からですか?

小野さん 地域にとって何が大切なのかを検討していただき、ライフスタイルを少し変えるだけで大きなメリットが得られることを、地域の方に説明してご理解いただけたからです。葉山町の例のように、地域そのものや地域に暮らす方たちにとって何が大切なのかを検討された結果、メリットが大きいと判断され各自治体で導入していただいています。

出前授業で若い世代の普及・啓発も


───SDGsの普及・啓発にも力を入れていると伺っていますが、どのような取り組みを行っているのですか?

小野さん 小・中学校、高校、大学などの教育機関に対してSDGsの出前授業を行っています。協定を締結させていただいている自治体からお声掛けいただくケースもありますし、嬉しいことに学校の先生が弊社を見つけてくださり、お声掛けいただいて実現したケースもありました。

ペットボトルはとても便利で身近な存在ですが、どこから来てどこに行くのかをイメージすることはあまりないと思います。しかし、出前授業で具体的な事例やペットボトルの本数などを知ったことをきっかけに、自分の身の回りにあるものを1つひとつ見直してみようと思ったなどのお声をよくいただきます。

最新テクノロジーも導入してSDGsに貢献していく

パートナーと手を取り合い、ペットボトルの削減に取り組むことでSDGsに貢献しているウォータースタンド株式会社ですが、今後の事業はどのように行われる予定なのでしょうか。ここでは、ウォータースタンド株式会社の今後の展望についてお聞きします。

今後はAIロボットの活躍に期待

───事業の今後の展望についてお聞かせください。

小野さん ペットボトルの30億本削減という目標は引き続き継続していきます。取り組み自体も大きくは変わらないと思いますが、ロボットの導入を新たに予定しています。弊社では従業員自身が口頭で給水の呼びかけなどを行っていましたが、コロナ禍によりその場での試飲やお声がけが難しい雰囲気になり、マーケティング方法を見直すことになりました。

弊社の店舗にご来店いただければ、契約の有無に関わらずマイボトルに給水できるようになっていますし、ご興味をお持ちの方にはミッションやビジョン、ウォータースタンドを扱っている理由、私たちが感じてきたことなどを自分たちの言葉で伝えています。しかし、時間を大切にされる方が多い現代社会では、お声がけさせていただいてお話しすること自体を迷惑に感じる方も多いため、今後はChatGPTと会話機能を搭載したAIロボットを活用する予定です。

ウォータースタンド事業の中で非常に重要である、水道から直結させるところはAIが入り込めない領域です。お客様によって生活動線が異なりますし、利き腕や一番お客様の暮らしに寄り添える設置場所などは、現場で設置担当者が見極めます。こうした、人間にしかできないことに集中をするために、ロボットができることはロボットに協力してもらうことを考えています。

SDGsは誰もが気軽に始められるもの

───最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

小野さん 2018年にボトルフリープロジェクトをスタートしてから、多くの方にお声がけさせていただきました。中にはSDGsに対して遠い世界の話として捉えている方もいらっしゃいましたが、SDGsの理念に「誰一人取り残さない」とある通り、SDGsとは自分も含めて考えるものです。

また、一番はじめ、つまり0から1の達成に大きなハードルを設ける必要はないとも思っています。私たちも各自がマイボトルを持つところからSDGsを始めましたし、今日からできる簡単なことから気軽に始めてみたら、意外と自分のライフスタイルと合うこともあると思います。

我慢や強制を強いられることなく、SDGsに気軽に取り組めるようになればと思っていますので、ぜひマイボトルに給水して飲んでいただくという取り組みを始めていただけると嬉しいです。

───本日は貴重なお話をありがとうございました。

手を取り合いSDGsが創る未来を守っていく


お客様にも環境にも優しくメリットがある事業を展開しているウォータースタンド株式会社ですが、多くのパートナーと手を取り合い、SDGsや地球環境に少しでも大きく貢献しようとする想いには感銘を受けました。今後も目標達成に向けて邁進していく、ウォータースタンド株式会社の取り組みや取扱製品に興味がある方は、ぜひ1度ホームページを覗いてみてください。

▼ウォータースタンドのホームページはこちら
《公式》ウォータースタンド株式会社 | 企業情報サイト

▼ボトルフリープロジェクトのホームページはこちら
ボトルフリープロジェクト – Bottle Free Project-|ウォータースタンド株式会社

この記事の執筆者
EARTH NOTE編集部
SDGs情報メディア
「SDGsの取り組みを共有し、循環させる」がコンセプトのWEBメディア。SDGsの基礎知識や最新情報、達成に取り組む企業・自治体・学校へのインタビューをお伝えし、私たちにできることを紹介します。
身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。
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