ミズタニバルブ工業株式会社のSDGsは環境や社員を守りハッピーな社会を創ること

ミズタニバルブ工業株式会社のSDGsは環境や社員を守りハッピーな社会を創ること

2024.01.16
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企画からメンテナンスまで、さまざまな水回り機器を手がけている「ミズタニバルブ工業株式会社(以下、ミズタニバルブ工業)」は、輝かしい受賞歴を誇る自社開発の「AWAMIST」で有名な企業である一方、SDGsへの取り組みでも知られています。

今回は社長の水谷さんに、ミズタニバルブ工業の事業内容やSDGsのさまざまな取り組み、事業や社員(以下メンバー)に対する想いまでを詳しくお聞きしました。

メンバーとお客様を大切にするミズタニバルブ工業


SDGsの取り組みを知る前に、まずはミズタニバルブ工業について知っていこうと思います。ここでは、ミズタニバルブ工業の事業内容と自社開発した「AWAMIST」について、また経営方針や事業を行う上で大切にしていることをお聞きします。

自社開発した「AWAMIST」でさまざまな賞を受賞

───本日はよろしくお願いします。まず初めに、ミズタニバルブ工業の事業内容を教えてください。

水谷さん ミズタニバルブ工業株式会社で社長を務めます、水谷と申します。社長に就任してから今年で7年目です。
弊社はメーカーという立ち位置の会社で、主な事業として、蛇口・バルブ・水栓など、水回り機器の企画・設計・製造・販売・メンテナンスまでを手がけています。「ミズタニ」というブランド名がついた蛇口などを販売させていただいていますが、自社ブランドだけではなくお客様がご入用の水栓金具を一から設計して製造するOEM事業も行っています。

───自社開発された、日本で唯一の自動水栓手洗器である「AWAMIST(アワミスト)」を拝見しました。こちらをご紹介いただけますか?

水谷さん このAWAMISTの特徴の1つに、節水効果が高いことが挙げられます。1分間あたりの吐水量は900ccとなっており、一般的な蛇口からの吐水量である6000ccと比べるとかなり少ない水量となっています。その水量ではきれいに手が洗えないのではと思われるかもしれませんが、ウルトラファインバブルが高い洗浄効果を発揮します。ウルトラファインバブルとは目に見えない小さな泡で、その泡の効果により一般的な水と比べて150%ほど肌の保湿効果が高まるというメリットもあります。

さらにもう1つの特徴は、手を洗う際に水はねしにくい構造であることが大きな特徴です。また、タッチレス水栓であるため、蛇口に触れることなく水を出せることもメリットです。

───節水はSDGsの目標にも重なりますし、良いことずくめの素晴らしい製品ですね。見た目もかなりおしゃれなデザインだと思います。

水谷さん ホテルライクな生活を望まれるお客様が多い現状を踏まえて、モダンでスタイリッシュな「映える」デザインになっています。デザインと実用性を兼ね備えた次世代の手洗器として「グッドデザイン賞」を始めとした、国内外の権威ある4つのデザイン賞を受賞しています。

お客様に喜んでもらうことが第一


───かなり幅広く事業を展開していらっしゃいますが、やはり会社の規模も大きいのですか?

水谷さん 日本には弊社と同様の事業内容の会社はそれほど多くなく、全国に6、7社ほどしかありません。そして弊社はその中でも一番小さい規模の会社で、1つ上の規模の会社でさえ弊社の15倍もの規模になります。しかし、大手が手掛けるには難しい事業に力を入れていくことによって差別化しており、規模が小さいがゆえの強みを持っています。

───強みとは、具体的にはどのようなものですか?

水谷さん そこまで大きいロットではないけれど、新規で一から設計をして欲しいというお話をいただくことがあります。そして、毎月10台出荷する製品と毎月1万台出荷する製品では、設計にかかる工数は全く一緒で、同じだけの手間がかかります。

大きな会社では、小さなロットのものを一から設計するというのは、効率上引き受けるのは難しいものです。しかし弊社は小さな会社のため、他社がなかなかできないような小ロットでの受注も可能になります。

私も設計出身のため、開発部が手一杯の時にはCADで設計を行います。メンバー一丸となってお客様の要求に応え、例え小さなロットでもお客様に喜んでもらいたいという想いで事業に取り組んでいます。

良い社風を作ることで社会に貢献する会社へ


───例え小さな取引でも、お客様に喜んでもらいたいという気持ちが素晴らしいですね。こうした考え方は、どのようにして生まれたのでしょうか?

水谷さん まず、弊社の経営方針は「良い社風を創る」ことで、会社が何のために存在しているのかというと、やはり社会に対して貢献するためです。そして、社会に対して貢献できる会社というのは、メンバーがいきいきと働いている会社です。

人間関係が悪かったり雰囲気が暗かったりする会社では、世の中に価値を提供し続けることは難しいのではないかと考えました。ですので、メンバーが楽しく働けることを第一に考え、今から5年ほど前に「良い社風」の会社を目指すことに決めました。

弊社は、創業者である私の祖父の代から72年続いており、元々その下地はありました。昭和の時代は社員は家族のような感じで、その家族と一緒にがんばろうという雰囲気が自然に醸成されていたものです。しかし時代の移り変わりと共にその雰囲気が薄らぎ、いつしか利益第一の雰囲気に変わっていってしまったのです。

そんな中、数年前に当時の会社の雰囲気を改めて見つめ直し、これはなにか違うのではないかと感じ始めました。そして、会社にとって利益というのは当然大事なものではあるが、利益を追い求めて利益を得るのではなく、お客様に喜んでいただいた結果としてお金を頂くという考え方に変わりました。

利益というものは目的ではなく、あくまで結果です。その結果を得るためには、メンバーが安心してのびのびと全力で働くことができる、風通しの良い会社にならなければいけないという想いに至りました。

フロアの改革でメンバー同士尊重し合うように


───あくまでお客様に喜んでいただくことと、メンバーが楽しく働けることを大切にしていらっしゃるのですね。その後、どのように社風を変えていったのですか?

水谷さん 弊社はワンフロアに全ての部署が入っており、製造のメンバーと営業のメンバーの机を隣同士に並べています。なぜかというと、製造と営業では業務の性質上どうしても対立的な構造になりがちなため、机を並べることで少しでも改善できないかと考えたからです。

結果としてとても風通しが良くなり、お互いを尊重し合うようになりました。さらには風通しが良くなることで、社風が少しずつ良くなっていくという相乗効果も生まれたのです。単なる言い合いではなく、お客様のことを考えて意見をぶつけ合うようになりました。

環境とメンバーを大切にするミズタニバルブ工業のSDGs


AWAMISTという素晴らしい製品を開発するなど、お客様を大切にした事業を展開しているミズタニバルブ工業ですが、SDGsの取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、ミズタニバルブ工業の具体的なSDGsの取り組みについて詳しく伺います。

CO2削減からSDGsの取り組みを始めた


───ここからは、SDGsの取り組みについて伺います。まず、SDGsに取り組むようになった経緯を教えてください。

水谷さん SDGsに対する気持ちが初めから盛り上がっていたわけではなく、「流行っているから」「どのような感じなんだろう」そんなスタンスでスタートしたというのが正直なところです。

SDGsには17のゴールがありますが、どのゴールに向けて取り組むのが一番良いのかをまず考えました。例えば「貧困をなくそう」というゴールもありますが、世の中には貧困に陥っていない人もおり、全世界全ての人が貧困というわけではありません。

全世界の人がすべからく影響を受けるゴールとは何かを考えたところ、気候変動は地球上に生活している以上、誰もが少なからず影響を受けるものだと気づいたのです。当時はCO2の増加による地球温暖化が叫ばれ始めていたこともあったので、気候変動の原因の中の、まずはCO2の削減を第一に掲げることを考えました。

───できるだけ多くの人の役に立とうという考えから始まったのですね。具体的にはどのような取り組みをされていますか?

水谷さん 自家消費用の太陽光パネルの設置から、カーボンニュートラルの取り組みを始めました。しかし、そのような綺麗なことだけでは自分たちらしくない、もっと泥臭く取り組むことに自分たちらしさがあると考え、省エネ診断をしていただきました。

結果は、70年も経つ工場のため、いろいろなところからエアーが漏れて無駄になっているという指摘でした。そこで自分たちで、古くなった工場の配管や機械の部品を取り替えることにしました。夜になって工場が静かになると、エアー漏れの音がかなり聞こえていましたが、1つずつ原因を突き止め対処していくことで全く音がしなくなりました。

───自分たちで全て取り替えるのは大変だったでしょうね。他にも工場関係で取り組んだことはありますか?

水谷さん 水栓金具は金属で作られているため、加工の際に切粉(きりこ)と呼ばれる削りカスが出るのですが、製品についたままでは傷が付くもとになりますので、エアーブローガンで空気を当てて切粉を吹き飛ばす工程があります。

以前、岐阜県で開催されたカーボンニュートラルのセミナーに参加させていただいた際、登壇されている方がパルスエアーブローガンの話をされていました。パルスエアーブローガンは、空気を振動させて衝撃を断続的に与えるというものです。効率良く切粉を取り除けるだけではなく、特殊ノズルをエアーガンに取り付けるだけで、エアーの消費量が半分になるというお話でした。試しに導入してみたところメンバーにも好評だったため、本格導入してエアーの使用量削減に成功しました。

他にも、社内の照明を全てLEDに変えたり、営業車をハイブリッドカーに変えたりなどの取り組みも行っています。さらに、カーボンフリー電力の購入も行っています。

SDGsのフィルターを通して物事を見るように

───SDGsに取り組むことで、意識の変化などは見られましたか?

水谷さん 不思議なもので、SDGsに取り組むことを決めて宣言書まで作ってしまうと、物事に対してSDGsのフィルターがかかるようになります。例えば、産業廃棄物を出していることに対してもSDGsのフィルターを通すと良くないことだと分かるようになります。

───確かに、SDGsを通して考えると、さまざまな観点から物事を考えられるようになりますね。

水谷さん これは仕組みの問題なのですが、例えばコンプレッサーのエアー使用量を減らすと、当然コンプレッサーが動かない分電気代が下がります。弊社ではこの下がった電気代と、以前にかかっていた電気代を各部署にオープンにしています。付加価値を生むためにどれだけの経費を使ったかのKPI(重要業績評価指標)が各部署に共有されているのです。

その結果、メンバーは自分たちが行った取り組みによって経費が下がったことと、自分たちの生み出す結果との繋がりが数字として認識できるようになります。こうして、KPIを通じて削減による効果をダイレクトに理解してもらうための工夫をしています。

「MODRINAE(戻り苗)」は参画意識を持って取り組める活動

───植林に関する活動にも参加されているそうですが、そちらについて詳しくお聞かせください。

水谷さん 私自身、昔から植林にとても興味を持っていました。SDGsに取り組むことが決まったことで、植林でも何かできないかということをリアルに考えるようになり、その際、やはり私たちの会社らしい植林とはどのようなものかを考えました。実際に山に出向いて植林することも方法の1つですが、会社が休みの土曜日や日曜日に行かざるを得なくなるため、メンバーの貴重なプライベートの時間を奪うことになってしまいます。

他にも、植林の活動をしている団体に寄付をするという方法もありますが、お金を出して終わりでは参画意識、当事者意識の欠落に繋がると考え、こちらも見送りました。その後いろいろ調べた結果、偶然「MODRINAE(戻り苗)」という方法に行き着きました。

───「MODRINAE(戻り苗)」というのは聞き慣れない方法ですが、具体的にはどのような植林活動なのですか?

水谷さん 「MODRINAE(戻り苗)」というのは、どんぐりと土と植木鉢をセットで送っていただき、毎日水をあげ、2年で30センチほどに成長した苗木を送り返して植林してもらうというものです。この、2年間自分たちで毎日水をあげて木を育てていくという参画意識が、私たちの会社らしいと考え始めることになりました。

「MODRINAE(戻り苗)」の活動団体は当時、まだ立ち上げたばかりのスタートアップでした。弊社では、当時50人ほどいたメンバーの約半分の25人を第一期として始めることになり、人数分の25鉢を注文したところ、先方の企業にとても驚かれました。

それまでは個人での1つ2つの参加がほとんどで、会社で25個も1度に始めるというのは先方にとって初めての経験だったらしいです。その後、わざわざ和歌山から話を聞きに来られお話をしたことをきっかけに、SDGsに取り組みたい企業にニーズがあるのではないかという話になりました。その後企業版の「MODRINAE(戻り苗)」を開発し、さまざまな会社に採用されることになったとのことです。

───ミズタニバルブ工業の取り組みがきっかけとなり、新たな活動が生まれたのですね。その後はどうなりましたか?

水谷さん 私たちが取り組みを始めて2年が経ち、第一次の25鉢は山に戻せるようになりました。和歌山の山崩れがあった斜面に戻すのですが、メンバーから自分たちで植林してみたいという話が出たため有志を募り、2024年の2月に実際に自分たちで植林する予定になっています。

───自分たちの手で植林できるのは楽しみですね。しかし、それだけの数の鉢を置いて世話をするのは大変だったのではないですか?

水谷さん たくさんの鉢を置くために、玄関にあったスペースをリフォームし、SDGsコーナーにしました。SDGsコーナーに25鉢と食堂に第二次の25鉢が置いてあり、一鉢ずつ世話をするメンバーの名前が書いてあるのですが、いろいろと会話を交わしながら、みんな楽しんでお世話してくれています。

メンバーの提言から始まった男性育休


───ミズタニバルブ工業では福利厚生にもかなり力を入れているそうですが、その中でもまず男性育休についてお聞かせください。

水谷さん 最初に申し上げた通り、弊社の福利厚生のベースになっているのは、人を大切にするという考え方です。弊社には部署や年齢に関係なく、メンバー自らが手を挙げて参加するプロジェクトがいくつかあるのですが、その中の一つに採用プロジェクトというものがあります。

あるとき、採用プロジェクトに所属する、企業ガイダンスや学校訪問に携わっているメンバーの1人に子どもが生まれることになりました。そのメンバーが私に「学生に話をするときに、『私が実際に男性育休を取っています』と話せたらリアルですよね」と提言したことに賛同し、男性育休制度を立ち上げることにしました。

───休暇を新たに設けると当然周りの負担にも繋がると思いますが、そういったことに関する反発のようなものはなかったのですか?

水谷さん 確かに、こうした休暇に関わる制度を新たに作ると「仕事をしていない」「自分たちに負担がかかる」といった話になりがちです。しかし、弊社では十数年前からトヨタ式の改善というものを行っています。トヨタ式の改善の基本ベースは助け合いです。困った人がいたら助けるし、困っていたら助けてもらうというものです。

こうしたお互い様の概念が根底に流れているため、助け合いの関係性がすでに社内にできあがっていました。そのメンバーは結局、6か月間男性育休を取得し育児に専念できました。

奨学金返済支援制度で若いメンバーの負担を減らしている

───助け合いの精神が当たり前に存在し、気兼ねなく休暇を取得できるのは素晴らしいですね。奨学金に関する制度にも力を入れているそうですが、そちらはどのような経緯で生まれたのですか?

水谷さん 奨学金返済支援制度を立ち上げたきっかけは、奨学金を受けているメンバーがどれだけ返済しているのか調べたことです。調べてみるとかなりの数のメンバーが奨学金を受けており、その返済額も相当な額であることが分かりました。

総務と相談した結果、会社が直接肩代わりできるようにルールが変わったと知り、毎月の返済で大変な思いをしている若いメンバーのために、奨学金返済支援制度を始めることにしたという流れです。

こちらの制度は、最終学歴によって上限が定められています。入社して6年もしくは30歳までのメンバーに適用され、人によって違いますが返済額のおよそ半額を弊社で負担しています。

傷病休暇はメンバーと家族の生活をカバーする制度

───福利厚生に関する制度としてもう1つ、傷病休暇についても教えてください。

水谷さん 傷病休暇はメンバーの家族が大病を患ったことがきっかけとなりできました。その家族は手術や入院などが必要な状態でしたが、お子さんはまだ小さくて目が離せないためメンバーもどうしても会社を休まざるを得ないという状況でした。会社としては、周りがフォローすれば済む話ですし全く問題なかったのですが、当時は有給休暇しかなかったため、有給休暇を使い果たしてしまうと無給で休まなくてはならないという問題がありました。

しかし、大病を患っている家族がいてお金がかかる大事な時期に、手取りが減るなどということはあってはなりません。そこでまた総務に相談に行ったところ、傷病休暇を取り入れている企業があることが分かりました。そして有給休暇とは別に毎年7日間の傷病休暇を新たに作り、そのメンバーも手取りが減ることなく、家族の看病に専念することができました。

福利厚生はあくまでメンバーと家族の幸せのため


───これだけさまざまな福利厚生があるなら、とても働きやすそうですね。こうした制度を設けるにあたって、大切にされている考え方や想いはどのようなものですか?

水谷さん こうした福利厚生は全て根底にある、人を大切にしたい、メンバーとその家族に幸せになってもらいたいという想いから作られました。しかし、他社の話を聞くと、傷病休暇を取得できる条件として、有給休暇が無くなった場合のみと定められていることがあることに驚きました。

有給休暇はあくまでリフレッシュのための休暇であるはずなのに、それがなくならない限り傷病休暇を取得できないというのは制度としておかしいのではないかと考えました。ですので弊社では、自分の調子が悪くて休みたい、家族を病院に連れて行かなくてはいけない、そのような自分と家族の健康に関する休暇には有給が残っていても傷病休暇を使って良いことにしています。

私たちは有給休暇をメンバーが心身ともにリフレッシュし、次の日からまた気持ちを新たに働けるようにするための休養期間と捉えています。

───本当にメンバーのことを大切に考えているのが伝わってきます。実際の取得率はいかがでしょうか。

水谷さん 全ての有給休暇を合わせた取得率は、最大のメンバーで190%です。なぜそのような数字になっているのかというと、コロナ特別休暇が傷病休暇とはまた別にあるためです。コロナ特別休暇では、感染したり濃厚接触者になったりして休んでも給与が発生し、しかも上限なしで何回でも取得できます。それによりコロナ特別休暇が多くなったため、有給取得率190%という数字になりました。

ミズタニバルブ工業の行動理念と目指す世界


ミズタニバルブ工業のSDGsの取り組みは、環境もメンバーも、そしてメンバーの家族をも大切にしている素晴らしいものです。取り組む上でどのようなことを大切にしているのでしょうか。

ここでは、ミズタニバルブ工業の行動理念と目指している世界についてお聞きします。

とりあえず行動に移すことが大切

───SDGsに関する取り組みを始め、物事に取り組むために大切なことはどのようなことだとお考えですか?

水谷さん 何事においても、とりあえず始めてしまうことが大切だと思います。弊社の考え方として「条件が整うまで待つ必要なし」というものがあります。何か行動を起こすと失敗するに決まっていると考えて動かないのではなく、6割いけると思うならとりあえずスタートしてしまおうという考え方です。

この考え方はトヨタ生産方式の「やってダメなら元に戻せば良い」という基本的な考え方から来ており、片足を踏み入れることで物事はよりリアルになります。

行動する前というのはどうしてもリアルさに欠けますが、思い切って始めてしまうとリアルに現実が見えるものです。やってみてやっぱり違うと感じたなら、違う方向にまた一歩踏み出せば良いだけですし、とにかくまずは行動に移すことが何より大切だと思います。

リスクを負ってみんながハッピーな世界へ


───最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

水谷さん みんながハッピーな世の中になって欲しいです。人にはそれぞれ長所もあれば短所もありますが、長所を伸ばして上手くピースとしてはめ込んでいくことができれば、より良い組織になると思っています。それがやがて組織という枠組みからはみ出して、地域となり国となり、地球となります。昔から言う「近江商人三方よし」のように、みんなが本当の意味でハッピーになって欲しいです。

しかし、そのハッピーというのは、リスクを取ったハッピーであるべきです。解説者や評論家のようなハッピー論者は、こうあるべきだと言うばかりでリスクを取りませんが、それではいけません。例えば会社であれば、投資をするなどある程度のリスクを負うことで真剣になり、実現する可能性を上げることにも繋がります。

ハッピー論者になるのではなく、自らリスクを負って新しいことを行い、みんながハッピーになれる世界を実現できたらと思っています。

───本日は貴重なお話をありがとうございました。

人を大切にハッピーな社会を牽引していく


高い技術力を誇る事業だけでなく、お客様やメンバー、その家族など、関わる全ての人を大切にするSDGsの取り組みや想いには素晴らしいものがありました。今後もさらに活躍の場を広げ、多くの人をハッピーにする活動を展開してくれると期待せずにはいられません。

AWAMISTを始めとしたミズタニバルブ工業の製品や事業、その取り組みに興味を持った人は、ぜひ一度ホームページを覗いてみてはいかがでしょうか。

▼ミズタニバルブ工業のホームページはこちら
蛇口・バルブ・水栓の製造・企画・販売なら岐阜県のミズタニバルブ工業

▼ミズタニバルブ工業のSDGsについて、詳しくはこちら
SDGsについての取り組み|蛇口・バルブ・水栓の製造・企画・販売なら岐阜県のミズタニバルブ

この記事の執筆者
EARTH NOTE編集部
SDGs情報メディア
「SDGsの取り組みを共有し、循環させる」がコンセプトのWEBメディア。SDGsの基礎知識や最新情報、達成に取り組む企業・自治体・学校へのインタビューをお伝えし、私たちにできることを紹介します。
身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。
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