【2022年版】SDGsの認知度はどのくらい?取り組み実態・意識アンケート

【2022年版】SDGsの認知度はどのくらい?取り組み実態・意識アンケート

2023.06.23(最終更新日:2023.07.24)
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日本でもすっかりおなじみになった言葉、「SDGs(エスディージーズ)」。
日本語では「持続可能な開発目標」と訳されますが、具体的な内容を聞かれたら、皆さんは人に説明できますか?
今回はそんなSDGsについて、EARTH NOTE編集部が男女500人にアンケート調査を行いました。
取り組みの内容をいくつ知っているか、実際に取り組んでいることはあるかなど、気になる点を深掘りします。

【調査概要】
調査主体:自社調査
調査対象:持続可能な開発目標SDGsについて 取り組んでいる方、興味のある方
調査日:2022年5月18日~20日
調査方法:インターネットによる選択・記述式回答
調査人数:500人(女性323人/男性177人)

【調査結果データのご利用について】
本記事の調査結果につきましては、出典元を明記していただければ、基本的にご利用いただけます。
出典元の記載方法については「調査結果データのご利用に関するお問い合わせ」にてご確認ください。
また、ご使用の際は「ケイティケイ株式会社 お問い合わせフォーム」までご一報ください。

SDGsの認知度と知ったきっかけ。完璧に理解している人は少ない

今回は男女500人を対象に、アンケートの回答をお願いしまた。
性別、年代の内訳は以下の通りです。

それでは実際に、SDGsをどのくらい知っているか、知ったきっかけなどを聞いていきます。

SDGsを説明できる人は4%

まずは「SDGs(持続可能な開発目標)について、どのくらい知っていますか?」と質問しました。
回答は以下の通りです。

  • すべての内容も含め知っている、人に説明できる:4%
  • 知っているがだいたいの内容しかわからない:81%
  • 内容はわからないが名前は聞いたことがある:15%

SDGsについて、内容を全て知っていると答えた人はわずか4%でした。なんとなく知ってはいるけれど、そこまで詳しくはない人がほとんどです。

17項目すべて知っている人は13人

「目標17項目のうち、いくつ知っていますか?」という質問に対しては、以下の結果になりました。

グラフを見ると、「1~3項目知っている」「4~6項目知っている」の割合が高くなっています。
最も多い回答は「3項目知っている」の96人です。
「17項目すべて知っている」と回答した人数は13人でした。

詳細な回答結果は以下の通りです。
1項目知っている・・・ 40人
2項目知っている・・・ 52人
3項目知っている・・・ 96人
4項目知っている・・・ 57人
5項目知っている・・・ 88人
6項目知っている・・・ 36人
7項目知っている・・・ 25人
8項目知っている・・・ 17人
9項目知っている・・・ 9人
10項目知っている・・・ 48人
11項目知っている・・・ 3人
12項目知っている・・・ 4人
13項目知っている・・・ 3人
14項目知っている・・・ 5人
15項目知っている・・・ 3人
16項目知っている・・・ 1人
17項目すべて知っている・・・ 13人

SDGsを知ったきっかけはTV、インターネットが多数

近年、日本国内ではSDGsの取り組みが活発になっています。
そこで、「SDGsについて、何のきっかけで知りましたか(複数選択可)」と質問しました。
回答はTVがトップ、次にインターネットサイトという結果になりました。TVは346人、インターネットサイトは215人が回答しています。
三番目からは100人以下となり、勤務先の業務、取り組みが88人、SNSが73人、新聞が64人と続きます。日常的に目にする様々な媒体でSDGsに触れられているのですね。

団体の取り組み、個人の取り組み

次に、具体的な取り組みの実態について聞いていきます。
団体や個人一人ひとりの取り組みが大事だと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

所属する団体がSDGsに取り組んでいる人は35%

「あなたが所属する団体で取り組まれているものはありますか」に対して、あると答えた人は35%、ないと答えた人は65%でした。

SDGsの達成にはつくる責任つかう責任をはじめとした企業が主に取り組むべき目標もあり、人々が意識を変えるためには学校や法人などが組織としてSDGsに取り組む必要があります。
あるという答えの割合はもっと増える必要がありそうです。

エネルギー問題に取り組む団体が最多

取り組んでいるものがあると回答した人の所属する団体は、どの目標に取り組んでいるのでしょうか。
「あなたが所属する団体(勤務先など)で取り組まれているものはどれですか(複数選択可)」と尋ねたところ、以下の回答になりました。

取り組んでいる内容については、17項目のうち、以下の項目がTOP3となりました。

  1. エネルギーをみんなに、そしてクリーンに:66人
  2. ジェンダー平等の実現:64人
  3. つくる責任、つかう責任:52人

個人的にSDGsに取り組んでいる人は65%

同様に「あなたは個人的にSDGsに取り組んでいますか?」と聞いてみました。
すると、あると答えた人は65%、ないと答えた人は35%になりました。あると答えた人は、団体の取り組みの回答に対して倍近くの数字になっています。

団体で取り組むことは難しくても、日々の暮らしの中で少しでも努力しようと考えている人が多いようです。

個人で取り組む項目はつくる責任、つかう責任が1位

「あなたが個人的に取り組まれているものはどれですか(複数選択可)」に対しては、以下の結果となりました。

取り組みの内容については、TOP3は以下の通りです。

  1. つくる責任、つかう責任:152人
  2. エネルギーをみんなに、そしてクリーンに:66人
  3. 海の豊かさ、いのちを守る:55人

「つくる責任、つかう責任」は買い物や家庭の中でなど、日常的に取り組める目標です。2位とは2倍近くの差が開いています。

SDGs達成への意欲、世界や企業に対する意識

ここまでは身の回りでの実態を聞いてきました。
ここからは、世界や日本、企業に対する意識を聞いていきます。皆さんはSDGsを通じて世界にどのように変わってほしいのでしょうか。

世界、日本で一番達成してほしい目標は貧困をなくすこと

「世界、日本で早く達成してほしいと感じる目標はどれですか(複数選択可)」という質問に対して、回答は以下の結果となりました。

ほとんどの項目で100人を超えており、どの項目も重要であることがわかります。
その中でも1位になったのは「貧困をなくす」でした。世界の貧困問題は非常に深刻です。一刻も早く世界が一丸となって解決に向かいたいものです。

SDGsについて学びたい人は9割以上

「SDGsについて、機会があれば学びたいですか(複数選択可)」に対して、「無料なら学びたい」は290人、「短時間で完結するなら学びたい」は179人、「自宅で完結するなら学びたい」は175人、「学びたくない」は32人でした。
9割以上の人が、なんらかの手段でSDGsについて学びたいと考えています。

SDGsに取り組む企業へのイメージ1位は「好感が持てる」

SDGsに取り組む企業が増えている現在、人々は企業に対してどう感じているのでしょうか。
「積極的にSDGsに取り組む企業に対して、どう感じますか(複数選択可)」という質問をしたところ、以下の結果となりました。

「好感が持てる」は289人、「イメージが良くなる」は245人と、半数以上が好意を持つ結果となっています。
SDGsを取り入れることで、企業にイメージアップにつながると言えるでしょう。

商品購入の際に参考にする人はおよそ6割

それでは、日々の生活についてはどうでしょうか。
「何か商品を購入する際に、SDGsの取り組み有無は購入の参考にしますか」という質問に対して、参考にすると回答した人はおよそ6割になりました。

身近な消耗品や日用品、コンビニで購入するお菓子などを選ぶ際、環境や人に優しいものを選ぶだけでSDGsの取り組みになります。
SDGsの取り組みを参考に商品を購入し、SDGsの達成に取り組んでいきたいですね。

個人で取り組みたい目標とその理由

SDGsの取り組みは、一人ひとりが小さなところからできることもあります。
達成に向けて、個人の意識を調査していきます。

つくる責任、つかう責任に取り組みたい人は139人

「あなた個人が今後、取り組みたいと感じる目標はどれですか(複数選択可)」に対しては、以下の結果になりました。

  1. つくる責任、つかう責任:139人
  2. 海の豊かさ、いのちを守る:96人
  3. ジェンダー平等の実現:92人

詳しい結果は以下の通りです。
日ごろから消費者として取り組める「つくる責任、つかう責任」は、取り組みやすさもあり1位となっています。

目標ごとの取り組みたい理由

上記の質問で「取り組みたい」と答えた人に、その理由を尋ねました。

目標1 .[貧困]貧困をなくす

  • テレビで貧富の差が激しすぎる国の映像を見て、胸が痛くなったから。
  • 貧富の差で進学の選択肢が違ってくるから。
  • 将来に向けて少しでも蓄えを得るため。

目標2 .[飢餓]飢餓をなくす

  • 飢餓のない状態が、人間の権利として最低限必要な条件だと思うので。
  • 人の命に関わることだから。
  • 貧困と飢餓に苦しんでいる子どもたちを減らしたいため。

目標3 .[保健]すべての人に健康と福祉を

  • 健康でなければ出来ないことも増えてくるので、まずは健康であることが大事だと考える。
  • QOLが重要だと思うから。
  • 仕事で携わっており、人々の健康と福祉に貢献していきたい。

目標4 .[教育]みんなに質の高い教育を

  • 将来の子どものために、必要だと感じる。
  • 教育は未来への投資になるため。
  • 成長のために必要だと思うし、他の問題解決の基盤になると思っています。

目標5 .[ジェンダー]ジェンダー平等の実現

  • まだまだ男女の格差が大きく、経済格差が拡大していると感じるから。
  • 男と女だけではなく多様性の時代だと感じるから。
  • 性別による所得の差がまだ大きい。女性は出産・子育てなどにおいてキャリアを諦めなければならないことも多い。

目標6 .[水・衛生]安全な水と衛生を世界に

  • 水は大事だと思う。
  • きれいな水を飲めることは最低限のことだと思うから。
  • 衛生面を重視しているため。

目標7 .[エネルギー]エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

  • 災害の多い国で、エネルギーの自主調達、エネルギー問題解決につながる施策を期待します。
  • 太陽光発電の普及に貢献して、地球環境を改善したいから。
  • 目標の中でも関心がある分野なため。

目標8 .[経済成長と雇用]働きがいと経済成長の実現

  • 自分自身が今、パワハラ、ブラック企業で苦しんでいるから。
  • 仕事と私生活のバランスをしっかりと取れるようにしたい。
  • 未来の子どもたちが、不安や不自由なく生活してほしいと思うからです。

目標9 .[インフラ、産業化、イノベーション]産業と技術革新の基盤を作る

  • 新しい産業のイノベーションに取り組むべきと感じます。
  • 産業や経済がよくならないと、他の項目の改善に手をつけられないと思うから。
  • 長い時間はかかりそうだが、やりがいがあるから。

目標10 .[不平等]人や国の不平等をなくす

  • 身体障害者で重度の知り合いがいる。まだまだ障害者理解が進んでいないと感じる。
  • 格差社会をなくしたいから。
  • 現在大学でこのことについて学んでいて、問題意識を感じるから。

目標11 .[持続可能な都市]住み続けられるまちづくり

  • 暮らしている街がさらに活性化してほしいと思うため。
  • 生まれ育ったまちを大切にしたい。
  • 平等で住みやすい環境が良いと感じる。

目標12 .[持続可能な消費と生産]つくる責任、つかう責任

  • 使ったものをただ捨てるだけではなく、その後どうするかを考える必要があると思うから。
  • プラスチックゴミ削減のために、できることから少しでも協力したいと思う。
  • つくる側、つかう側が協力して地産地消に取り組めば持続可能な地域発展につながる。

目標13 .[気候変動]気候変動の対策

  • 異常気象により天災が頻発するようになったので、できることから対策をしたいと思いました。
  • 豊かな地球でずっと安心して暮らしたいから。
  • 温暖化を止めなければ、人類は滅びるため。

目標14 .[海洋資源]海の豊かさ、いのちを守る

  • 日本のような島国にとって、海の資源は何よりも大切だから。
  • 海岸に行くとゴミが多く、悲しくなったから。
  • 釣りが好きだからです。

目標15 .[陸上資源]陸の豊かさ、いのちを守る

  • 自然豊かな世界になってほしい。
  • 自然の恵みを、この先も大事にしていきたいから。
  • 生物多様性が失われてしまうことはあって欲しくないので、何かできることがあるのなら取り組みたい。

目標16 .[平和]平和と公正をすべての人に

  • 資源争いや、色々な原因で起こる戦争がゼロになってほしい。
  • 戦争中の現在だからこそ、平和という尊さを感じる。
  • 最近の世界情勢を考えると、平和がまず一番だと思うので。

目標17 .[実施手段]目標達成のために協力すること

  • プラスチックをなるべく使わない、エコバッグを持参するなどしているが、まだまだ自分でできることがあると感じているから。
  • マイバッグやマイ箸を利用するなど、少しずつ取り組み、皆で協力していきたいから。
  • みんなで前向きに取り組めばきっと改善がなされて、良い方向に向いてくれると信じている。

SDGsの達成には地球上に暮らす一人ひとりの取り組みが大切

買い物をするときにエコバッグを持参する光景は今や当たり前となりました。再利用できるものは分別し、リサイクルすることは日常の一部になっています。
また、企業や自治体、学校でもペーパーレス化を推進したり、エアコンの設定温度を調整して、環境に優しい取り組みを推進していると思います。
SDGsの達成には国、企業、個人などの垣根なく、全員が取り組んでいくことが重要です。
小さなところから一歩ずつ進んでいきましょう。

▼過去の調査結果はこちら
【2023年版】SDGsの認知度はどの程度?興味関心と取り組みに関するアンケート調査

この記事の執筆者
EARTH NOTE編集部
SDGs情報メディア
「SDGsの取り組みを共有し、循環させる」がコンセプトのWEBメディア。SDGsの基礎知識や最新情報、達成に取り組む企業・自治体・学校へのインタビューをお伝えし、私たちにできることを紹介します。
身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。
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