SDGsに取り組む企業の印象は?男女500人に聞いてみました

SDGs達成のために、国や企業、家庭や個人で環境問題などの解決に向けた行動が求められており、多くの企業ではSDGsの達成に向けて、さまざまな取り組みが行われています。
そこで今回は、SDGsに取り組む企業の印象について全国の男女500人にアンケート調査を行いました。プラスの印象、マイナスの印象をそれぞれ質問した結果をご報告します。
「企業はSDGsに取り組むべきか」についても調査しましたので、企業で働いている人はぜひ参考にしてください。
【調査概要】
調査対象:SDGsに興味がある全国の男女
調査日:2023年8月9日
調査主体:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:500人(男性217人/女性271人/その他12人)
調査対象者の年齢:10代3人/20代66人/30代207人/40代147人/50代61人/60代以上16人
【調査結果データのご利用について】
本記事の調査結果につきましては、出典元(当記事のURL)を明記していただければご利用いただけます。
出典元の記載方法については「調査結果データのご利用に関するお問い合わせ」にてご確認ください。
目次
個人でのSDGsへの取り組み
環境問題への意識が高まり、多くの企業がSDGsに取り組んでいます。
リサイクルやエコという言葉を聞く機会が増えている中で、まずはどれくらいの人がSDGsに個人的に取り組んでいるのかを調査しました。
SDGsに取り組んでいる人は約5割
「あなたはSDGsに取り組んでいますか?」という質問の結果は以下のようになりました。
- 積極的に取り組んでいる:4.4%(22人)
- 多少は取り組んでいる:46.0%(230人)
- たまに意識する:39.0%(195人)
- 取り組んでいない:10.6%(53人)
「積極的に取り組んでいる」「多少は取り組んでいる」という回答が50.4%でした。「たまに意識する」という人も40%近く、SDGsに対する個人での意識が高いことがわかりました。
「取り組んでいない」という人が10.6%という結果でしたが、この10.6%の人が新たにSDGsへの取り組みを始めることが出来れば、さらに大きな結果につなげることができるでしょう。
企業のSDGsへの取り組み
企業によるSDGsへの取り組みとして、環境問題や従業員の労働環境に配慮していることを、ポスターやホームページなどでアピールしているのを見たことがある人は多いと思います。
そこで、企業でのSDGsに対する取り組みについてどう思うのか回答してもらいました。
企業はSDGsに取り組むべきとした人は約8割
「企業はSDGsに取り組むべきだと思いますか?」という質問に対して、以下のような結果になりました。
- 積極的に取り組むべき:39.2%(196人)
- 多少は取り組むべき:40.2%(201人)
- 取り組まずとも、SDGsの理解はすべき:17.8%(89人)
- 取り組む必要はない:2.8%(14人)
「積極的に取り組むべき」「多少は取り組むべき」を合計すると79.4%でした。
企業のSDGsへの取り組みとしては、環境貢献、社会貢献、労働環境の改善、開発途上国への支援など多岐に渡ります。
「取り組む必要はない」という回答は2.8%のため、企業はSDGsに関して何かしらの動きをすべきと考えられていると言えそうです。
企業のSDGsへの取り組みにする対する印象
SDGs達成のために、企業での取り組みは重要ですが、消費者はSDGsに取り組んでいる企業に対して、どのような印象を持っているのでしょうか。
プラスの印象、マイナスの印象について該当するものを回答(複数選択可)してもらいました。
SDGsに取り組む企業へのプラスな印象は「イメージ向上」「社会貢献」
「SDGsに取り組む企業に対して、プラスの印象をすべて選んでください」という質問は、以下のような結果になりました。
- イメージが良くなる:284人
- 社会貢献していると思う:278人
- 未来のことを考える企業だと思う:250人
- 好感を持つ:248人
- 信頼できると思う:142人
- 応援したくなる:141人
- 商品を買いたくなる:77人
- 消費者のことを考える企業だと思う:62人
- プラスの印象はない:22人
半数以上の人が「イメージがよくなる」「社会貢献していると思う」という結果になりました。企業によるSDGsへの取り組みは、企業のイメージアップにもなるといえます。
また、「応援したくなる」「商品を買いたくなる」という人も多く、SDGsへの取り組みが企業の利益にもつながっているようです。
SDGsに取り組む企業へのマイナスな印象は「SDGsウォッシュ」「効果に疑問」
「SDGsに取り組む企業に対して、マイナスの印象をすべて選んでください(複数選択可)」という質問は、以下のような結果になりました。
- 見せかけだけではないか:208人
- 効果が出ているか疑問に思う:164人
- パフォーマンスだと思う:158人
- 取り組みの分、商品価格が高くなる:109人
- 短期的な取り組みで終わりそう:93人
- SDGsを利用している:68人
- 商品やサービスの質を向上すべき:32人
- 経営に集中すべき:30人
- マイナスの印象はない:78人
企業がSDGsに取り組んでいることへのマイナスな印象は、SDGsウォッシュ(SDGsに取り組んでいるようにみせかけ、実際には取り組めていないこと)への懸念が大きいようです。
企業がSDGsへの取り組みを掲げていても、消費者の目には見えないことがほとんどです。そのため、見せかけやパフォーマンスと捉える人が多くいるのではないかと思われます。さらに、取り組みに対する効果に疑問を持つ人も多いという結果でした。
「プラスの印象はない」と回答した人は500人中22人(4.4%)、「マイナスの印象はない」と回答した人は500人中78人(15.6%)となりました。
SDGsに取り組む企業に対してプラスの印象を持つ人は全体の95.6%、マイナスの印象を持つ人は84.4%となり、プラスの印象を持つ人の方が多いと言えます。
SDGsに取り組んでいる企業はどちらかといえば好印象
今回の調査では、多くの人がSDGsに取り組む企業に対してプラスの印象を持つことがわかりました。
しかし、企業のイメージアップのために行われていると感じている人も多いという結果になりました。
SDGsへの取り組みは、個人でも企業でもさまざまな方法で行われていますが、なかなか目に見えるものではありません。しかし、環境問題は地球規模の大きな問題であり、目に見えない活動であっても、一人でも多く、一つでも多くの企業が取り組むことが、将来の生活を守るために重要なのです。

身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。