エコロマルシェのSDGs | 賞味期限切れ商品を販売、食べ物を救うワケあり食品専門店の取り組み

エコロマルシェのSDGs | 賞味期限切れ商品を販売、食べ物を救うワケあり食品専門店の取り組み

2023.06.16(最終更新日:2023.11.13)
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買うだけで食品ロス削減に貢献できる『ワケあり食品専門店 エコロマルシェ』にインタビュー。その仕組みや取り組みについて、店長の尾形さんにお話を伺いました。
日本が抱える食品ロスの問題や現状、今後の展開まで、幅広く語っていただきました。

廃棄対象商品を販売するワケあり食品専門店

エコロマルシェはどのようなお店なのでしょうか。
まずはお店の概要を伺います。

食べ物を「救う」立場になるためにエコロマルシェを開始

——本日はよろしくお願いします。まずはご経歴について簡単にお伺いできますか。

尾形さん 私は、元々は普通のサラリーマンでした。20代後半にスキューバダイビングと出会い、夢中になり、やがて海外で船生活をしながらダイビングの仕事をするようになりました。
日本に帰国後も船の会社で働き、パーティクルーズに携わる中で、飲食にも関わるようになりました。レストランやケータリング事業を行っていたこともあり、毎日、自分の手で食べ物をゴミ箱に捨てていたんです。

そんな生活を10年ほど続けていたのですが、ある日「こんなことをしていていいのかな」と疑問に思うようになりました。
「こういうことをしていたら日本はこの先ダメだろうな、自分自身も、こういうことを続けていたらダメになってしまうのでは」と危機感を持ったのです。
そこで、食べ物を捨てる側ではなく、救う側になりたいと考えました。そこで思い切ってその会社を退職して独立・開業、エコロマルシェをオープンさせて現在に至ります。

エコロマルシェのコンセプトは「再流通」

——エコロマルシェはどのようなお店なのでしょうか。

尾形さん 廃棄されそうなものをビジネスとして再流通させる。エコロマルシェは「無償配布」ではなく「廃棄されそうな食品の再流通」がコンセプトのお店です。
2019年11月に開業し、今年で4年目になりました。

エコロマルシェの構想のきっかけは、先ほどお伝えした通り「食品ロス削減」です。
食品ロスの削減は、様々なやり方があります。自宅で個人的にできることはもちろん無料ですよね。仕事として、あるいは公の場で行う場合も、多くの人がボランティア活動を思い浮かべると思います。

ボランティア活動や、それを行う人々は本当に素晴らしいのですが、私はボランティアだけでは、参加できる人が限られてしまうと感じています。
「サステナブル」な、つまり持続可能な活動として続けるためには、無償では限界があるのではないかと。継続的に行なえるのは、組織力のある会社や経済的・時間的に余裕のある人々であり、多くの方はスポット的・限定的に参加するのが精一杯なのではないでしょうか。

継続して取り組みを続けていくためには、やはり収益化が大事です。そこで、なんとか収益化を図れる方法で食品ロス削減を実施したいと考えました。そのキーワードが「再流通」です。

子ども食堂やフードバンク、フードドライブなど、無償配布を行っている活動は全てボランティアです。ですが、食品ロスを社会ビジネスとして成立させ、その可能性を証明することで、後に続く人々が出てくるのではないかと思っています。

メインで取り扱うのは賞味期限切れの商品

——ワケあり食品専門店とのことですが、取り扱うのはどのようなものですか?

尾形さん ただ単に「廃棄されそうな食品」という意味でなら、扱うお店は多いと思います。近所のスーパーなどでも、賞味期限が迫っている食品や、缶詰が凹んでいる、あるいは商品が破損しているなどの商品を売っている場合がありますよね。

しかし、エコロマルシェでは、メインに取り扱うのは「賞味期限切れ」の商品です。
賞味期限切れの商品はリスクもありますし、どうしても他の企業は避けがちです。一部のみ取り扱っているお店も存在しますが、それをメインにしているお店というのは、ほとんどないと思います。

——そうですね、見たことがありません。

尾形さん それはつまり、「賞味期限切れになると行き場を失い、その結果多くの食品が廃棄されている」ということなんです。この現実があるからこそ、ここに一番力を入れて取り組んでいます。
賞味期限切れの商品を集め、それを店頭や通信販売で流通させ、そこで得た収益を活動運営費に充てているというのが、エコロマルシェのビジネスモデルです。

東京都足立区にて、月曜から土曜まで営業中

——住所と営業時間を教えてください。

尾形さん 住所は東京都足立区鹿浜です。
営業時間は月曜日から土曜日の10:00~19:00です。定休日は日曜日ですが、臨時休業もありますので、都度HPでお知らせしています。

食品ロスを出さない店舗運営の方法

賞味期限切れの商品をメインで取り扱うとは、驚きのビジネスです。
どのように販売しているのか、売れ残りはしないのか? 気になる部分を詳しく伺います。

カップ麺やチョコ、災害用の備蓄品も販売

——具体的にはどのような商品が多いのでしょうか?

尾形さん 缶詰、カップラーメン、スナック菓子、チョコレートなどが多いです。
災害用の備蓄品も多いですね。特に企業の方から、入れ替えのタイミングで古い備蓄品を引き取ってほしいという依頼がとても多いです。

エコロマルシェで扱う商品にはいくつか条件がありまして、まずは常温保存が可能であること。冷蔵や冷凍品は取り扱っておりません。
また、生鮮食品や「消費期限」が記載されている商品も扱っていません。

賞味期限までの日数を値札の色で判別

——メインが期限切れ商品ということは、賞味期限が切れていない商品も売っているのですか?

尾形さん はい。凹みや破損、過剰在庫で廃棄されそうなものなど、賞味期限が切れていなくても取り扱っています。
また、少しだけですが、品揃えの観点から一般的なお店で売られているような通常品も一部取り扱っています。これもあったらお客様が嬉しいかな、という商品を一般のお店と同じように普通に仕入れていますね。

——期限が切れているかどうか、お客様が見分ける方法はありますか?

尾形さん 当店の商品は、値札の色によって賞味期限の状況を示しています。青、黄、赤の三色の値札を使って区別しているんです。

青色は賞味期限がまだ残っている商品です。
黄色は、賞味期限まで残り一ヶ月以内になった商品です。
そして、賞味期限が切れた商品は赤色にしています。

割合としては、青と黄の商品が合わせて全体の2割ほどで、赤が8割となっています。つまり、当店のほとんどの商品は賞味期限が切れているということです。

——賞味期限が切れている商品は、少し不安です。食べても身体に影響はないのでしょうか。

尾形さん 賞味期限切れの商品は、店舗のスタッフが試食していますのでご安心ください。
ただし、お腹の丈夫さや期限切れに対しての考え方は人それぞれですので、心配な方は無理して購入なさらず、別の方法で食品ロス削減を目指していただくのも良いかと思います。

商品の仕入れは買い取り・引き取りの依頼から

——そのようなワケあり食品はどのように仕入れているのですか?

尾形さん 買い取りや引き取り・寄付が主な仕入れ方法です。
一般的な仕入れと異なり、エコロマルシェの仕入れは、まずは買い取りのご連絡をいただくところから始まります。依頼を受けて商談を行い、取引が成立したら商品が届き、支払いを行うという形です。
買い取りの方法が一番多いですね。

何らかの事情により買い取りができない商品に関しては、引き取りという形を取らせていただいています。
また、個人の方からは買い取りを行なっておらず、ご寄付として受け付けています。
これらについては様々な意見があることを承知していますが、ご理解いただきたいと思います。

——どのような意見があるのでしょうか。

尾形さん 食品ロス削減の活動というものはボランティアのイメージがとても強く、無償引き取りした賞味期限切れの商品を店舗で販売すると「無償で得た商品を現金化している」という見方になり、それで商売を行うなんて、と感じる方もいらっしゃると思います。

しかし、リサイクルやリユースの視点から見ると、他の業界、例えば古着屋などでは、無償で得た商品を再販するビジネスモデルが普通に存在します。
古着を持ち込み「値段がつきませんよ」と言われて、「では無料で引き取ってください」と置いてきたものを、お店が販売することに疑問を持つ人は少ないですよね。
エコロマルシェも、そのようなビジネスの一つと考えていただきたいと思います。

※寄付をお考えの方は、エコロマルシェホームページの食品買い取り・寄付についてをご確認いただき、寄付受付フォームよりお申込みください。

全ての商品を売り切る仕組み

——どんな食品も、いずれは食べられない状態になる日がくると思います。それまでに全て売り切れるのですか?

尾形さん 売り切れますね。その理由は、受け付ける段階で適切な量を見極めているからです。買い取り依頼のあった量を全て受け入れるわけではなく、売り切れる量だけお引き受けするようにしています。
買い手の少ない商品、例えば健康食品やサプリなど、購入者が限られる商品は慎重に判断しています。

我々が全てを受け入れて、結果として売れ残ってしまうなら意味がありません。ですから、売り切れると思う商品・数量のみ取り扱います。

例えば10,000個の商品の買い取り依頼があったとして、「1,000個であれば可能です」とお返事したりします。
このように調整したうえで仕入れてもなお売れ残ってしまいそうな場合や、販売には適さないと判断した物は、お客様に無料配布しています。
このような方法にしているので、今までエコロマルシェが扱った商品で廃棄が出たことはないです。

——ちなみに、売れ筋の商品はどのようなものでしょうか。

尾形さん 特によく売れる商品はチョコレートやスナック菓子などの菓子類、あとは日常的に消費する調味料などです。野菜炒めの素など、「料理の素」系もよく売れます。
住宅街に位置しているため、主婦の方々がよく買ってくださっていますね。

苦労したことは開業当時の人々の意識

現在に至るまで、どのような道のりがあったのでしょうか。
開業当時の苦労した点や通販のきっかけを伺います。

開業当時は世間の理解が追いついていなかった

——商品を仕入れる際は、ご自分で探しに行くのですか?

尾形さん おかげさまで近年はメディアで取り上げていただく機会が多く、そこで知った方から連日のようにお問合せをいただいている状態なので、自分から探しに行くことはないですね。

▼各種メディアで大注目のエコロマルシェ
1000円の高級チョコが74円…物価高はお構いなし?賞味期限切れなどの”ワケあり”商品専門店|TBS NEWS DIG

尾形さん エコロマルシェを立ち上げた当初は、自分で商品を探し回っていました。当時は誰にも相手にされず門前払いばかりで、なかなか商品を入手できませんでした。
4年前はSDGsという言葉はあったもののまだまだ広くは認知されておらず、食品廃棄はまだまだ当たり前だった頃です。「期限切れの商品を売る」という事業に対して、白い目で見られたり、笑われたりしていましたね。

——問題意識がない中でこのようなお店を始めるのは大変でしたね。

尾形さん はい。連日そのような反応を受けて心が折れそうでした。笑われて、疑われての毎日でモチベーションが下がってしまう日もありました。
自分自身を奮い立たせるために「自分が時代の先を行っているんだ、時代が追いついていないから理解してもらえないんだ」と自分に言い聞かせていました。そう信じていないと続けられなかったと思います。

今では食品ロス問題の認知が進み、このようにメディアに取り上げてもらうこともあります。やはり自分は間違っていなかったんだと実感しています(笑)。

コロナ禍で始めた通信販売

——本当に心が折れなくてよかったです。

尾形さん そうですね。それに加えて、オープンして3か月後には新型コロナウイルスの騒動が始まりました。
11月に開店して、2月頃から世の中が一気に変わりました。外出が規制されたり、リモートワークが始まったり。

そこで始めたのが通信販売です。
店舗での対面販売に限界を感じたときもありまして、色々な飲食店がテイクアウトにシフトするのと同じ感覚で通販を始めようとしたのですが、困った事に大手を初めとした全ての通販サイトは賞味期限切れ食品が出品禁止だったのです。そこで仕方なく直営通販サイトを立ち上げ、販売を開始しました。
開設したばかりの自社通販サイトですので、そう簡単には検索に引っかかるはずもなく、しばらく販売には非常に苦戦しましたが、今では北海道から九州まで、全国からたくさんご注文をいただけるようになり、賞味期限切れ食品の流通量を増やす事ができたので、通販を始めて本当によかったと思います。

店舗運営の背景にある日本の食品ロス問題

食品の廃棄について、日本はどのような問題を抱えているのでしょうか。
エコロマルシェ運営の背景に迫ります。

日本の食品ロス量は減少傾向だが、依然として量は多い

——日本の食品ロスの状況について教えてください。

尾形さん 昔に比べて世の中が変化し、食品関連業界の食品廃棄量は少しずつですが減少傾向にあります。
ですがそれでも食品ロスは依然として非常に多く、これは2020年のデータですが、日本の食品ロス量の合計は522万トンになっています。これは事業者と家庭から発生した食品廃棄量を合計したものなので、例えば農業や漁業における廃棄はカウントされていません。

ここ2年ほどで、食品ロス問題や削減の必要性は一気に浸透しましたが、削減スピードは弱いのです。
その理由は「知識はあっても行動に反映されていない」ことだと思います。

消費者一人ひとりの行動の変化が必要

——知っていても動かない人が多いということでしょうか。

尾形さん はい。例えば消費者レベルで見ると、私の店でも、スーパーやコンビニでも、多くの人が新鮮な商品を求めて棚の一番奥から商品を取っているんです。これは「食品ロスを削減しなきゃいけない」という意識とは真逆の行動ですよね。
買い物に行った際は、人々の動きに注目してみてください。コロナのこともあり、衛生的な意識が働くこともあるのかもしれません。ですがこのような行動が改善されない限り、食品ロスの問題はそう簡単には解決しないと思います。

——「てまえどり」の徹底が必要ですね。

尾形さん 例えば、一番手前のおにぎりの消費期限が今日の23時まで、一番奥のものが明日の昼12時までだったとして、専門家でもない限りその味の違いは絶対に分からないと思います。
牛乳だって、一番手前のものと一番奥のものの味の違いは分からないはずです。それなのになぜ奥から取るのかというのが、本当に疑問です。

例えばそれが回転寿司なら、寿司ネタの表面が乾いてきているものと握りたてのものとでは差があるかもしれません。しかしスーパーやコンビニで並んでいるものは、そんなに差がないはずです。
そういう行動を取るのが、現在の日本人です。もっと消費者の意識を高めることが必要だと感じます。

「安いから買う」を「先に消費するために買う」へ

——エコロマルシェを始めたことやメディアに取り上げられたことで、反響はありましたか。

尾形さん ありました。メディアを見て当店を知り、例えば通信販売をリピートしてくださったり、遠くから来てくださったりと、多くの反響や応援をいただいています。
お店をご利用いただくのも嬉しいし、応援してくださるのも非常に有難いことです。

気になる点としては、購入の第一の理由がやはり「安いから」「安くてまだ食べられるから」なことです。ここが今の課題だと感じています。

——「安いから」ではだめなのでしょうか。

尾形さん 日本の状況を考えると、現段階ではこれでいいと思います。理由はさておき、購入してもらえることで、食品ロスは減るからです。

ですが欧米、特に北欧では、賞味期限切れの食品を扱っているお店もありますが、価格帯は普通の食品とほとんど変わらない事もあるようです。特に安くしなくても「これが捨てられるのなら先に食べなきゃ」という意識があるため購入してもらえるのです。

現状の日本では、安くしない限りは売れません。安くしないと誰も見向きをしない。「賞味期限が切れて価値が下がった」という考えが強いのだと思います。
「先に消費しなければならないから」「廃棄をなくさなければ」という意識が薄いように思います。
私はよく「一度生を受けた食品の天寿を全うさせてあげたい」と言うのですが、そういった意識が広まってほしいですね。

次の段階に進むために、人々の意識、価値観、それをどう変えていくかが重要だと思います。
日本は食料自給率が低い国なので、何か問題が発生したときには、本当に食べ物がなくなってしまう可能性があります。今のうちから意識を養っておくことが必要なのかなと思います。

——欧米レベルに追いつきたいですね。

尾形さん そうですね。日本は先進国ですが、このような部分に関しては非常に遅れていると感じます。

食品ロス問題を「見て見ぬふり」はしないでほしい

ここまで、エコロマルシェの具体的な取り組みをお話いただきました。ここからは、今後の展開と食品ロス削減にかける想いをお伺いします。
この記事を読んでいる皆さんへのメッセージもいただきました。

最終目標は廃棄対象の食品がゼロになること

——エコロマルシェの今後の展開を教えてください。

尾形さん 基本的には、お店を大きく変えるつもりはありません。
ただ、もしも可能なら、実店舗を閉じて通信販売だけで運営を行いたいと考えています。実店舗があることでターゲットがご近所さんに限定され、私の活動が大きく制限されているからです。

全国のもっと色々な食品を救うためには、インターネットを活用して、自分のフットワークを軽くしないといけません。全国どこでも食品ロスの問題に対応できるようになりたいのです。
実店舗がなくても廃棄対象食品を再流通させる仕組みが作れたら、と思います。
もちろん、パートナーさんにお店を開いてもらい、そこに私が集めた商品を送り販売してもらうということも一つの方法です。ですが、一番の希望は、店舗が存在しなくても問題ない状況になることです。

エコロマルシェの活動の最終目標は「店舗が潰れること」です。
変な話に聞こえるかもしれませんが、一番の希望は食品の廃棄がゼロになることなんです。取り扱う廃棄対象商品がなくなりエコロマルシェのビジネスが成り立たなくなる、そういう世の中になれば良いと思っています。

食品ロス削減に取り組むパートナーを募集中

——パートナーさんのお店とのことですが、エコロマルシェのパートナー制度について教えてください。

尾形さん パートナー制度は、「自分も食品ロス削減の専門店を開業したい」という方のための開店支援制度です。開店支援のほか、開店後の継続サポート、食品ロス削減推進のためのネットワークづくりなどもお手伝いします。

例えば10,000個の廃棄対象商品があったとき、一店舗では処理できません。しかし、同じ考えを持つ他地域の店舗があれば、より多くの食品ロスを減らすことができます。

——SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」にもつながる考え方ですね。

尾形さん はい。ありがたい事にパートナー制度には非常に多くのお問い合わせをいただいているのですが、残念ながら現時点ではパートナーとして一緒に取り組めそうな方には巡り合えていない状況です。それは、多くの人が利益を上げることが第一の目的になっているからです。

もちろんビジネスとして利益を上げることも重要ですが、それだけが目的なら他のビジネスをやっていただく方がいいと思います。
私がエコロマルシェを始めたのは、お金を稼ぐためではなく、食品ロスを減らすためです。その思いが一番にない人とは、一緒に取り組むのは難しいです。
面談の最初の質問が「どれくらい稼げるか?」だと、それはちょっと違うんじゃないかと。

パートナーのお問合せがあった際は、その人の考えや意思、特に食品ロスに対する思いを重視しています。
エコロマルシェの理念を共有し、共に取り組めるパートナーさんが見つかったら、また次の一歩につながると考えています。

皆さんへのメッセージ

——最後に、メッセージをお願いします。

尾形さん 食品ロス問題は、絶対に他人事ではなくて、100%自分が関わっていることなんです。
ですからやっぱり、見て見ぬふりはしないでほしいですね。
「私がこれをしたって世の中に何の影響もないよね」などと絶対に思わないでほしいです。
みんながそういうふうに思っていると、本当に何も変わらないですし、”自分が関わっている問題だ”ということをまずは認識してください。

また、日本は食料自給率が非常に低い国、つまり「食べ物がない国」だということも覚えていてほしいです。
私たちが今手に入れている食べ物が、これからも常にあるとは限りません。豊かな時代なので想像しにくいですが、こういうものって、失ってから気付くと思うんです。
でも、食べ物は、失ってからでは遅いのではないでしょうか。

今ある食資源というものは、その時その時で大切に食べて、ちゃんと有難くいただいていかないといけない。そうしなければ、いずれは大きな問題になってしまうかもしれません。

難しいことに挑戦してほしいわけではなくて、例えば「買いすぎない」「作りすぎない」「食べ残しをしない」「手前から取る」。これって誰でもできることだと思うんです。
一人ひとりが「自分くらいはいいだろう」と思うことなく、食品ロスの問題に一緒に取り組んでいきましょう。

——ありがとうございました!

毎日の行動から食品ロス削減を

賞味期限切れの食品をメインに取り扱い、食品ロス削減に取り組むエコロマルシェ。値札の色や仕入れの仕組みなど、工夫がいっぱいでした。
日本の食品ロスの問題とその重要性について、改めて考えるきっかけになりましたね。

エコロマルシェの商品を購入したい方、食品ロス削減に取り組みたい方は、ぜひエコロマルシェのホームページや通販サイトを覗いてみてくださいね。

▼エコロマルシェのホームページはこちら
食品ロス削減を目指す店|ワケあり食品専門店エコロマルシェ

▼エコロマルシェの通販サイトはこちら
食品ロス削減市場

この記事の執筆者
EARTH NOTE編集部
SDGs情報メディア
「SDGsの取り組みを共有し、循環させる」がコンセプトのWEBメディア。SDGsの基礎知識や最新情報、達成に取り組む企業・自治体・学校へのインタビューをお伝えし、私たちにできることを紹介します。
身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。
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