ケイティケイ自社工場で広がる福祉施設とのかかわり―ものづくりの現場から

ケイティケイでは、2009年から15年以上、地域の福祉施設と連携して活動を行っています。
現在では、リパックトナー生産において、欠かせない取り組みになっております。
今回の記事では、これらの取り組みの経緯や、実際の活動をご紹介します。
リパックトナーには手作業が欠かせない
ケイティケイでは、トナーカートリッジのリユース製品『リパックトナー』をはじめ、リボン・インク・ジェルなど、さまざまなプリンター消耗品のリユース製品を展開しています。
駒ヶ根工場では、主力商品の『リパックトナー』を日々製造しており、多くの企業や団体に導入いただいております。
トナーと共に生まれる日々の手作業
リパックトナーは、使用済みカートリッジを再利用し、分解・クリーニング・部品交換・トナーやインクの充填、組み立てという工程を経て、お手元にお届けしています。
プリンター内部のパーツは精密な構造をしており、その中には、人の手による繊細な作業が必要なものもあります。
リパックトナーを支える手作業の裏側
トナーには、「トナー粉」と呼ばれる粉末が詰められており、これを熱と圧力で用紙に定着させることで印刷されます。この細かなトナー粉は、天候や気温など環境の影響を受けやすく、非常に繊細な調整が必要です。
こうした難しさに日々向き合いながら、ケイティケイのリユーストナーは、丁寧な手作業によって完成しています。その工程の一部では、障がいのある方々にも作業を担っていただいており、一つひとつの製品が、真摯な手仕事の積み重ねによって支えられています。
しくみを作ることが誰もが活躍する社会につながる
こうした工程の一部を担っていただいているのが、駒ヶ根工場のある長野県内の福祉施設の方々です。作業の特性と働き手の力がぴったりと合い、連携が実現しました。そこで生まれた製品が、お客さまのもとで使われ、再びリユースされる―この循環のしくみが、今日まで着実に受け継がれています。
一人ひとりの特性を活かす「かかわり」のかたち
ここで改めて、障がいを持つ方の働き方にはどんなものがあるかご存知でしょうか。大きく分けると「施設内就労」と「施設外就労」の2種類があります。以下では、それぞれの働き方の特徴をご紹介します。
施設内就労とは
障がい者支援施設の中で行われる作業のことです。スタッフの見守りやサポートのもと、個々の特性に応じた仕事を行います。安心できる環境で、自分のペースで働けるのが特長です。
施設外就労とは
福祉施設の利用者が、支援員とともに施設の外で働く形態です。企業の工場や事業所など、実際の職場での就労を通して、より実践的な経験や社会とのつながりを得ることができます。
SDGs目標8「働きがいも経済成長も」
SDGsとは2030年までに目指す「持続可能な開発目標」のことで、「Sustainable Development Goals」の略称です。その中でも目標8「働きがいも経済成長も」では、障がいを持つ人を含むすべての人が働きがいのある仕事に就ける社会の実現が掲げられています。
しかし、障がいを持つ人のすべてが就労機会にめぐり合えているわけではありません。手帳を取得し、支援制度を活用して、安定した職に就ける人は、まだ限られた一部にとどまっています。
誰もがそれぞれの力を発揮し、役割を持って関われる―そんな仕組みを広げていくことが、持続可能でやさしい社会づくりにつながると信じています。
地域の施設と連携した実際の就労事例の紹介
ケイティケイでは、地域の福祉施設と連携し、就労支援の一環として作業を委託しています。
施設利用者の方々が、日々丁寧に取り組んでくださっている作業には、クリーニングや部品交換、簡単な加工といった業務があり、それぞれの得意や特性に応じた形で役割を担っていただいています。
各工場での、施設内就労・施設外就労の事例をご紹介します。
駒ヶ根工場での取り組み
駒ヶ根工場では、駒ヶ根市の福祉施設「伊南桜木園」をはじめ、障がい者の方と指導員の方に、駒ヶ根工場にお越しいただき、工場内での作業に取り組んでいただいています。
また、工場外でも、施設内就労の形で作業を行っていただいている方々がいらっしゃいます。
こうした取り組みに共感をいただき、現在では近隣市町村の福祉施設からも、業務委託に関するご相談をいただくようになりました。
春日井工場での取り組み
駒ヶ根工場とは別に、愛知県の春日井工場では、主にリボンカートリッジのリユースを行っており、カートリッジにインクリボンをつめる作業を担当していただいています。日々、丁寧に取り組んでいただいています。
インクリボンは、聞き馴染みがない方も多いと思いますが、ATMの通帳への印字や、タイムレコーダーなどに使われており、日常の便利さを支えてくれている製品です。
地域の福祉施設との連携が広がり、75名の方が活躍中
駒ヶ根工場では、2009年に障がい者の就労支援活動を始め、長野県「障がい者福祉施設の工賃アップ応援宣言!」制度の第一号認定をいただきました。今日では、近隣市町村の福祉施設8ヶ所、合計約75名の方が活躍されています。(2025年時点の駒ヶ根工場の人数)
今後もこれらの取り組みを続けていくことで、誰もが活き活きと働いていける就労環境を目指していきます。
「かかわり」が支えるリユース製品の品質と信頼
私たちが行っているのは、作業を「お願いする」関係ではなく、ともに製品をつくり上げていく関係です。
それぞれの特性に応じた働き方を尊重しながら、福祉施設の方々と同じ目的を持って取り組む中で、製品一つひとつに、人と人との信頼関係が込められていると実感しています。
誰かのために、誰かとともに。
そうした「かかわり」が、リユース製品の品質を支え、私たち自身のものづくりの姿勢を育んでいます。
これからも地域の皆さまとともに歩みながら、循環型社会の実現を目指していきます。

ケイティケイ株式会社
駒ヶ根工場
この記事の執筆者
リユーストナーカートリッジ(リパックトナー)の専用工場として、新機種開発から製造、品質管理、品質改良まで一貫して手がけています。1998年竣工の歴史ある工場で、長年にわたる信頼と実績を誇ります。










