環境ラベルとは?表示の意味と種類について解説します
環境ラベルを知っていますか?環境ラベルとは、環境への影響に配慮したサービスやものを消費者に伝える文言やシンボル、マークです。
環境ラベルは世界中に多くの種類があり、環境や社会への配慮を情報として提供する指標となっています。
私たちの生活に欠かすことのできない消費活動に、環境ラベルが表示されたものを取り入れることは、日常生活で簡単に取り組める環境保護活動なのです。2030年に達成を目指すSDGsでも、環境問題の解決が重要視されており、国や企業、一般消費者の消費活動においても環境への配慮が求められています。
本記事では、日本と世界の環境ラベルについて解説します。
目次
環境ラベルとは環境への影響を表すもの

環境ラベルはさまざまな製品に表示されているため、よく目にするものもあるでしょう。例えば、再生紙が使用されている紙製品、バイオマス原料で作られているビニール袋など、環境への影響に配慮した取り組みについて表示されているものがあります。
環境ラベルには、大きく分けて3つの種類があり、それぞれどのようなことを表しているのか、認定基準や種類などについて解説します。
環境表示の認定基準
環境ラベルの表示は、平成12年に制定された「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)」において、次のように規定されています。
第12条
物品の製造、輸入、販売、またはサービスを提供する際、その商品に関連する環境への影響を把握するために必要な情報を、購入者などに提供するよう努力しなければならない。
第13条
他の企業が環境にやさしい商品やサービスを提供する際、それらを確認することや、関連情報を提供する役割を担う事業者は、科学的な知識と国際規制に基づき、環境にやさしい商品やサービスに対する需要を増やすために適切な情報を提供する努力をしなければならない。
第14条
国は、環境に優しい商品への需要を増やすために、前述の情報提供に関する事業者の活動を調査し、その結果を提供するものとする。
グリーン購入法とは、これらの取り組みによって、環境への影響が少ない製品であることを示し、環境に配慮した製品やサービスへの需要を増やすことが目的です。
そのため、有識者、業界関係者、関係省庁で構成された「環境表示ガイドライン政策検討委員会」を設置し、平成20年1月に「環境表示ガイドライン」が策定されています。(注1)
環境表示ガイドラインでは、次のようなことが求められています。
国際標準を守る場合
- 主張が正確で実証されており、検証が可能であること
- あいまいな表現や主張によって特定できない表示は行わない
- 主張内容は、製品のライフサイクルにおける環境への影響をすべて考慮しなくてはならない
- 特定の用語を用いる場合、定義などに注意する
国際標準以外に加え守るべき項目
すべての環境表示に求められる要求事項
- 消費者にわかりやすい表現などを使う
- 素材の環境への影響を表す原単位や使用割合による環境負荷削減効果などを明確に表示する
- 製品やサービスの名前、愛称に、何らかの環境保護効果をほのめかす曖昧な用語が使用される場合、それを環境表示とみなす
シンボル(ロゴ・マーク)を使用する際の要求事項
- シンボルが示す意味や使用基準を明確に設定し、シンボルに隣接して説明文を表示する
- 環境表示と無関係な自然物などの表示は避ける
シンボルを使用して自主基準などへの適合性を表示する際の要求事項
- 主張する製品やサービスが、法的な規定に従っていることや、エコマークなどの基準を満たしている場合は、それらの基準を考慮する
- 公的または、第三者による認証などの基準がない場合は事業者団体で適性な自主基準などを設定する
- 製品やサービスの環境性能を評価する方法が、既存の方法と異なる場合は換算可能な方法を用いる
- 将来的に他社製品と比較ができるように基準などを考慮する(注2)
(注1)参考:環境省 環境表示ガイドライン
(注2)参考:一般社団法人 日本バルブ工業会 環境省「環境表示ガイドライン」を公表
環境ラベルが表すもの
環境ラベルは、国際的な基準や法律に則って表示されているもの、企業の独自の基準で表示されているものなど、次のようなことを読み取ることができます。
環境
計画的に管理された林業で生産されたものや、環境への負荷が少ない方法で生産されたもの
従来のものより、温室効果ガスや有害なガスの発生などを抑えたもの
生物
生物資源を採取する場合、科学的な根拠に基づいて決められた範囲で採取されたもの
家畜や養殖において、自然環境への負荷を低減したもの
動物福祉に配慮したもの
消費エネルギー
原料、生産、運搬、利用、廃棄のライフサイクルの中で、従来のものより消費エネルギーを抑えたもの
労働
人権や健康を無視する不法な労働によって生産されていないもの
貧困地域での生活を支援するため、適正な価格で生産者から直接購入するもの
これらの表示を読むことで、どのようなことに配慮され、生産されているものなのかがわかります。
消費者の立場では、サービスやものを購入する際の一つの指標として考えることができるのです。
環境ラベルの分類
多くの種類がある環境ラベルは、各国の代表的標準化機関から成るISO(国際標準化機構)によって、3つに分けられて規格が制定されています。
| ISOにおける分類 | 内容 | プログラム例 |
|---|---|---|
| タイプⅠ(ISO14024) 「第三者認証による基準合格の証明」 |
|
エコマーク |
| タイプⅡ(ISO14021) 「事業者の自主基準に基づく自己宣言による環境主張」 |
|
各企業の製品やサービスに表示される |
| タイプⅢ(ISO14025) 「第三者評価による定量的製品環境負荷データの開示」 |
|
エコリーフ |
参考:一般社団法人サステナブル経営推進機構 環境ラベル エコリーフとは
主な活動としては、国際的に通用する規格を制定することです。ISOが制定した規格を「ISO規格」と呼び、製品やサービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにする」基準とされています。
製品に対する「モノ規格」のほかに、組織の品質活動、環境管理の仕組みに対してもISO規格が制定された「マネジメント規格」などがあります。
身近なモノ規格の例として、非常口のマーク、ネジ、カードのサイズなどがあります。有名な規格であるISO14001は、サステナビリティ(持続可能性)を考慮した環境リスクの低減や、環境への貢献を目指すマネジメント規格です。
参考:一般社団法人 日本品質保証機構 ISOの基礎知識
環境ラベルが表示されているもの
環境ラベルは日常的に目にする機会が増えていますが、実際にはどのようなものに表示されているのでしょうか。
エコマークなどの環境を守るために、計画的に管理、製造されたものは目にする機会が多い環境ラベルです。また、エコカーと呼ばれる自動車に張られているステッカーも、低排出ガスや燃費基準達成を表す環境ラベルです。環境への配慮として、商品の流通過程で環境に優しい鉄道を利用したものや、耐熱、遮熱に優れることで、空調の使用を抑え、エネルギー消費を減らすことができるガラス製品、道路の工法、施行、製品においても汚染物質の排出を抑えたものにも環境ラベルが付けられています。
近年は、ペットボトルから作られた繊維を使用したもの、ウールなどをリサイクルして再利用したもの、また、動物福祉に着目したものなど、さまざまな基準によって表示された環境ラベルを日常生活の中でも多く見ることができます。
主な環境ラベル
日本で使用されている環境ラベルについて解説します。
エコマーク
(1989年~)
運営主体:公益財団法人日本環境協会
日本で唯一のタイプⅠ環境ラベル。
商品のライフサイクルを通して「環境保全のために適切である」と認められる商品に付けられるもので、商品類型ごとに認定基準がある。
認定商品数は約5万点。
参考:公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局 普及パンフレット
バイオマスマーク
(2006年~)
運営主体:一般社団法人日本有機資源協会
生物由来の資源であるバイオマスを利用したもので、品質、安全性が関連法規、基準、規格などに適合する商品に付けられる。
約1,900点の認定商品がある。
再生紙使用マーク
(1995年~)
運営主体:3R活動推進フォーラム
古紙パルプ配合率を示す自主的なラベル。ごみ減量化推進国民会議(現在の3R活動推進フォーラム)で定められたもの。
グリーンマーク
(1981年~)
運営主体:公益財団法人古紙再生促進センター
紙の原料に、古紙を規定量以上利用していることを示すグリーンマークを古紙利用製品に表示することで、古紙利用の拡大と紙のリサイクル促進を図ることを目的とするラベル。
低排出ガス車認定
(2003年~)
運営主体:国土交通省
自動車の排出ガス低減レベルを示す。
規定の方法で測定される排出ガス中の有害物質(一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物、粒子状物質、ホルムアルデヒド)の排出量が、最新規制値と比較して、10%、50%、75%低減していることを示す。
燃費基準達成車ステッカー
(2004年~)
運営主体:国土交通省
消費者の自動車燃費性能への関心と理解を深め、消費者の選択による燃費性能の高い自動車の普及と、燃費性能に係る車体表示を実施。
省エネ法に基づき、自動車の燃費目標基準の達成または、一定割合以上超過達成しているしていることを示す。
カーボン・オフセット認証ラベル
(2012年~)
運営主体:環境省
温室効果ガス排出量に着目。
カーボン・オフセットの取り組みとしてふさわしいものを広く認証し、普及を図る。
カーボンフットプリントコミュニケーションプログラム
(2009年~)
運営主体:一般社団法人産業環境管理協会
商品・サービスのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量に着目したもの。各種の製品種別基準によって算定、検証される。
PETボトルリサイクル推奨マーク
(1995年~)
運営主体:PETボトル協議会
ポリエステル製品の原料として、リサイクルされた使用済みPETボトル回収品を使用することで、資源、エネルギー消費量の削減を行う。
統一省エネラベル
(2006年~)
運営主体:経済産業省
省エネ法に基づいて、小売事業者が省エネ性能評価を5段階で表示したもの。
年間の目安電気料金なども表示されている。
エコレールマーク
(2005年~)
運営主体:公益社団法人 鉄道貨物協会
流通過程で貨物鉄道を積極的に利用し、CO2排出量をトラック輸送に比べ約1/13に抑えたもの。
エコガラス
(2006年~)
運営主体:板硝子協会
遮熱・耐熱性能に優れたガラスによって、エネルギー消費量の削減とCO2排出量の削減を図る。
環境共生住宅認定制度
(1999年~)
運営主体:一般財団法人建築環境・省エネルギー機構
地球環境の保全、周辺環境との親和性、居住環境の健康・快適性を包括した「環境共生住宅」を認定する制度。
PETボトルリサイクル推奨マーク
(1995年~)
運営主体:PETボトル協議会
ポリエステル製品の原料として、リサイクルされた使用済みPETボトル回収品を使用することで、資源やエネルギー消費の削減を目指すもの。
牛乳パック再利用マーク
(1992年~)
運営主体:牛乳パック再利用マーク普及促進協議会
使用済みの牛乳パックを原料に使用した商品に表示される。
牛乳パックなどの紙パック再生利用の拡大を目的としたもの。
環境対応舗装
(2011年~)
運営主体:株式会社NIPPO 技術企画室
アスファルトなどの製造時におけるCO2の削減や、廃棄されるペットボトルの利用、ヒートアイランド現象を抑制したもの。
環境調和製品
(2015年~)
運営主体:一般社団法人 日本機械工具工業会
機械工具などの製造時における環境負荷の低減や、使用時の長寿命化などに着目したもの。
エコリーフ環境ラベル
(2002年~)
運営主体:一般社団法人産業環境管理協会
資源の採取から製造、流通、使用、廃棄・リユース・リサイクルまでのライフサイクル全体にわたっての環境影響を評価したもの。
統一美化マーク
(1981年~)
運営主体:公益社団法人 食品容器環境美化協会
飲料容器の散乱防止やリサイクルの促進を目的としたマーク。
法律で義務付けられた表示ではないが、「のんだあとはリサイクル」というマークは広く浸透している。
参考:公益社団法人 食品容器環境美化協会 3R散乱防止啓発
識別表示マーク
運営:公益社団法人 食品容器環境美化協会
「資源有効利用促進法」に基づいて表示されるラベルであり、資源の分別回収を促進するためのラベル。環境負荷情報を表すラベルではないが、アルミ缶、スチール缶、PETボトルなどに表示されている。
環境ラベルを選ぶことで環境保護
環境ラベルは、その表示内容によって、どのように環境保全、社会問題に取り組んでいる製品であるのかがわかります。
企業は、製品のライフサイクルにおいてさまざまな方法で環境保全に取り組み、消費者は環境ラベルが表示されている製品を選ぶことで、その取り組みに参加することができるのです。
環境ラベルは国際的なものから、国、地域、企業などに多くの種類があります。
ここでは、環境などに配慮したエシカル消費や、各国の環境ラベルなどについて解説します。
環境ラベルのメリット
環境ラベルを表示することは、次のようなメリットがあります。
- 環境保全への貢献を投資家や消費者にアピールすることができる
- 多くの環境ラベルが目につきやすい場所に表示してあるため、消費者にもわかりやすい
- データなど、きちんと検証して認証を得ているため信頼できる
- 環境ラベルであるエコマークの認定を受けた商品は「グリーン購入法」に対応ができる
また、自治体や民間事業者、国民にもグリーン購入が求められています。
環境ラベルのデメリット
環境ラベルの取得にはメリットが多くありますが、デメリットもあります。
企業が環境ラベルを取得する際のデメリットは、次のようなものです。
- 申請などに時間や手間がかかる
- 使用する環境ラベルに使用料がかかる場合がある
- エコマークなど、第三者機関の認定を取得するためには審査料がかかる
また、エコマークを付けている商品は、毎年売り上げに応じた使用料が必要となります。
環境ラベルでエシカル消費
エシカル消費を知っていますか?エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、ひと・社会・地域・環境に配慮して行う消費活動です。私たちの「消費」には、社会や環境など、多くのつながりがあります。そのつながりを、よりよくしていくためには生産者だけではなく、消費者も考えて行動する必要があるのです。
商品を選ぶ際に、値段や使いやすさなどで選ぶことがあると思いますが、商品やサービスが届くまでの過程も考慮することも大切です。
安さだけを基準にした場合、なぜ安く売られているかを考えたことはありますか?もちろん、企業努力などの理由もあります。しかし、世界を見ると、環境への影響を無視した栽培方法や、違法に採取された材料で作られたもの、とても安い賃金で重労働をさせられている人たちがいるのです。
このような、人権や規則などを無視して製造されたものは環境への影響も大きくなります。違法伐採された森林は回復までの期間がとても長くなり、生息数が回復できる以上の生物の採取は絶滅を招き、生態系を崩すことにもつながるのです。
このようなことを防ぐためにも、消費者として環境ラベルが付けられているものを選ぶことが重要であり、多くのものを消費する現代社会だからこそ、環境にも配慮した暮らしが求められているのです。
世界の環境ラベルについて

環境ラベルは、世界中で環境への配慮を示す重要な手段となっています。製品やサービスが特定の環境基準や持続可能な方法に従っていることを示すために使用され、消費者が環境への影響を考慮して選択する指標となります。
世界各国に多くの環境ラベルがあり、エコマーク、エネルギースター、有機認証、リサイクルマークなどが用いられています。日本でも、輸入製品やフェアトレード商品で、海外の環境ラベルや国際的な環境ラベルを見ることができます。
国際的な環境ラベル
世界の主要な環境ラベルとして、国際ネットワークのGEN(Global Ecolabelling Network)に加盟しているもの(ISOのタイプⅠ)は37個です。日本のタイプⅠ国際環境ラベルはエコマークのみとなっています。
ここでは、国際的な環境ラベルと、タイプⅠの環境ラベルを紹介します。
国際的な環境ラベル
FSC®認証制度(森林認証制度)
(1993年~)運営主体:国際NPO 森林管理協議会
適切な森林管理が行われていることを認証する「森林管理の認証」と森林管理の認証を受けた森林から生産された木材や木材製品であることを認証する「加工・流通過程の管理の認証」の2種類の認証を行う国際的な制度。
MSC認証制度(漁業認証とCoC認証「海のエコラベル」)
(1997年~)運営主体:国際NPO MSC
持続可能で適切に管理された漁業であることを認証する「漁業認証」と、流通・加工過程で、認証水産物と非認証水産物が混じることを防ぐ「CoC(Chain of Custody)認証」の2種類の認証から成る認証制度。
ASC認証制度
(2010年~)運営主体:水産養殖管理協議会
責任ある養殖水産物のための認証制度。養殖業者、加工業者、小売業者や食品サービス業者、科学者、環境NGOおよび消費者と協力し、水産物の購入時に環境・社会にベストな選択をするよう奨励する。
水産物市場の持続可能性に向けた変革に寄与することを目指すもの。
参考:ASC ASCについて
レインフォレスト・アライアンス認証
(1987年~)運営主体:国際非営利団体
森林の保護、労働者の人権や生活向上、気候危機への緩和と適応などにより、持続可能な農業を推進するための包括的な認証制度。
厳しい基準を満たした認証農園で生産された作物が製品に使用されていることを示している。
エコテックス®エコパスポート(OEKO-TEX®ECO PASSPORT)
(2016年~)日本やアジア諸国、欧米など
多くの国の規制に対応する国際的な安全基準。
繊維、皮革産業で使用される科学薬剤に人体に有害な物質が含まれていないことを証明する認証ラベル。
国際エネルギースタープログラム
(1995年~)日本、アメリカ、カナダ、スイス、台湾が協力して実施している。
パソコンなどのオフィス機器を対象として、稼働時、スリープ、オフ時の消費電力が基準を満たす商品に表示される。
国際フェアトレード認証ラベル (The FAIRTRADE Marks)
(1997年~)
国際的なフェアトレードスキームのシンボルで、世界的に最も認知されている倫理的ラベルの一つ。
国際フェアトレード認証ラベルが付いた製品は、社会的、環境的、経済的基準について定めた国際フェアトレード基準を満たしており、フェアトレード製品の購入によって生産者、労働者の生活、コミュニティの改善を図ることができる。
参考:FAIRTRADE JAPAN 認証ラベルについて
タイプⅠの環境ラベル
Good Environmental Choice Australia(グッド環境チョイス・オーストラリア)
(2001年~)オーストラリアの環境ラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して判定基準を策定している。
2,500以上の製品が認められている。
Environmental Choice Program(環境チョイスプログラム)
(1988年~)カナダの環境ラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して判定基準を策定している。
European Union Eco-Label(EUエコラベル)
(1992年~)EU15カ国+EEA合意署名国のノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランドの環境ラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して判定基準を策定している。
各製品に、主な認定理由が記載されている。
88,921製品が認定されている。
参考:European Commossion EU Ecolabel
The Blue Angel(ブルーエンジェル)
(1978年~)ドイツの環境ラベル
世界初のエコラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して判定基準を策定している。
製造段階についての基準を設定することが非関税障壁(外国製品に対する参入障壁)になることを避けるため、製造段階での環境負荷が重要となる商品は、原則として避ける方針が採られている。
香港グリーンラベルスキーム(HKGLS)
(2000年~)香港の環境ラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して判定基準を策定している
香港特別行政地区エネルギー効率ラベルスキームなどの地域に適した基準を参照している。
Korea Eco-labeling Program(韓国環境ラベルプログラム)
(1997年~)韓国の環境ラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して認定基準を策定している。
Environmental Choice New Zealand(環境チョイス)
(1990年~)ニュージーランドの環境ラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して認定基準を策定している。
奴隷制ではない生産体制も考慮している。
参考:Eco Choice Aotearoa Aotearoa’s official ecolabel
Nordic Swan(ノルディックスワン)
(1989年~)ノルウェー、デンマーク、フィンランド、アイスランド、スウェーデンの環境ラベル
世界初の多国間制度
企業がより持続可能な製品やサービスを開発するために役立つ効果的なツールの提供を行い消費者が環境に良い製品やサービスを選択できるようにすることが目標。
25,000以上の製品が認定されている。
参考:Official Nordic ecolabel The Nordic Swan Ecolabel
Green Mark Program(グリーンマーク)
(1992年~)台湾の環境ラベル
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮している。現段階では簡略化した手法を用いている。
合理的な範囲で生産工程の変更及び改良を行うことで、20〜30%の製造業者が認証を受けられるように設定されている。
消費者がグリーンマークのある商品を購入することで環境に貢献できる仕組みを目指す。
参考:全威験証科技有限会社 グリーンマーク(台湾認定)
中国環境表示計画
(1994年~)中国の環境ラベル
国などへは環境配慮型商品の調達が義務付けられており、政府調達品目リストに掲載されている品目では、中国環境ラベル取得商品の調達が求められている。
2019年3月末で約77,000点の商品が認定されている。
参考:公益財団報人 日本環境協会 エコマーク事務局 エコマーク(日本)と中国環境ラベル(中国)との相互認証協定を活用した初の商品が誕生
BRA MILJOVAL(グッド環境チョイス)
(1992年~)スウェーデンの環境ラベル
商品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮するが、最初から厳しい認定基準を設けず、多くの商品が基準を満たすようになってから基準を強化していく。
環境保護団体が実施している。
700点以上の商品が認定されている。
TCO(品質&エコラベル)
(1992年~)スウェーデンの環境ラベル
IT関連製品に特化した環境ラベル
材料が環境に無害であることや、リサイクルが可能であること、商品の製造過程が環境に適合し、エネルギー効率がよいことなどがもとめられる。
Thai Green Label(グリーンラベル)
(1993年~)タイの環境ラベル
商品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して認定基準を策定している。
特に、廃棄物削減、省エネ、水資源の保全が重視されている。
Green Seal(グリーンシール)
(1989年~)アメリカの環境ラベル
商品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して認定基準を策定しているが、安全基準は含まれないため、決められた安定基準を守る必要がある。
Singapore Green Labelling Scheme(シンガポールグリーンラベルスキーム)
(1992年~)シンガポールの環境ラベル
産業界や地域社会の環境について意識向上を図る目的。
NGOであるシンガポール環境協議会が運営している。
製品やサービスにおける環境ラベルの向上、普及、発展を目的とし、GENに加盟していない環境ラベル、他の利害関係者、一般市民の支援しています。
参考:公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局 世界エコラベリング・ネットワーク(GEN)
アメリカの環境ラベル
アメリカの環境ラベルの一例として、電子・電気製品の環境影響を総合評価するEPEATがあります。
2016年から有効となった大統領命令(E.O.13693)での電子製品調達基準を満たすものは、EPEATに登録された製品のみです。そのため、連邦官庁は電子・電気製品を調達する場合に(登録できる製品カテゴリーがあれば)EPEATで評価・登録された製品を選択する必要があります。
金・銀・銅でランク分けされたこの制度はインドでも使われ、輸出製品を扱う企業には大きな影響を与えています。
また、建築物の環境性能を第三者が認証する制度として、さまざまなプロジェクトに対応できるよう5つの認証システムが設定されたLEEDがあります。この制度は、日本でも一般社団法人グリーンビルディングジャパンが推進しています。
参考:一般社団法人サステナブル経営推進機構 LCAベースの環境ラベルの国際動向
欧州の環境ラベル
EUでは、エネルギーラベルに関する改正規則が2021年3月から適用されました。以前は、エネルギー効率の良い製品である「A+++」から「D」までの7段階で表していましたが、市場の90%以上が「A+++」「A++」「A+」となったため、消費者へよりわかりやすく、製造業者へ省エネ性能のさらなる改善を促す目的で「A」から「G」までの7段階での表示になり、さらに表示の基準も厳格化したことで、従来の製品の多くが「B」から「D」となりました。
ラベルにはQRコードも追加されており、EU市場の製品は「エネルギーラベルに関する欧州製品登録簿(EPREL)」というデータベースへの登録が義務付けられ、ラベルのQRコードはこのデータベースとリンクされます。消費者は、QRコードを使い、製品のさまざまな情報を容易に入手できるようになりました。(注1)
EUでは、それぞれの国で食品の環境ラベルはありましたが、EUレベルでは制度化されていないため、2024年までに持続可能な商品へのラベル表示の準備が行われています。
欧州委員会は2022年3月に、農産品の地理的表示制度を見直し、新たな登録手続きなどを定めた規則案を発表しました。その際、製品の仕様に気候変動対応や動物福祉などの「環境に対する持続可能性」を認定要件として含めることを提案しています。
さらに、「欧州エコ・スコア」(あらゆる製品に関する環境負荷を示すEU統一のマーク)の導入を目指し、EUの若い世代の市民グループが2021年7月から署名集めを開始しました。
このように、行政と市民の双方がEUレベルの食品環境ラベル表示制度の導入に向けた取り組みを行っています。(注2)
(注1)参考:JETRO エネルギーラベルとエコデザイン改正規則の適用開始
(EU)
(注2)参考:JETRO 気候変動などスコア表示も 食品環境ラベル、欧州でルール化へ(1)
オーストラリアの環境ラベル
2017年、オーストラリアの真珠生産協会は、真珠貝漁業では世界初となるMSC認証を取得しています。18カ月に及ぶ認証審査によって持続可能な漁業を推進するための画期的な成果を上げることに成功したのです。(注1)
さらに、オーストラリアはアワビ漁業でも世界初のMSC認証を取得しています。アワビ漁業はIUU漁業(違法、無報告、無規則)の脅威に晒されている漁業ですが、このMSC認証によってオーストラリアのアワビ漁業は持続可能な漁業の原則を守り、実践している漁業によって供給されたアワビであることが実証できるようになったのです。
MSCの漁業審査は独立した第三者の認証機関により行われます。
MSC規準である、次の3原則の内容が審査されます。
- 資源の維持可能性
- 漁業が生態系に与える影響
- 漁業の管理システム
さらに、MSC認証後も5年ごとに再認証審査を受ける必要があり、多くの改善がMSC認証漁業によって実施されています。(注2)
(注1)参考:Marine Stewardship Council 世界初のMSC認証真珠貝漁業が誕生
(注2)参考:Marine Stewardship Council 西オーストラリア州のアワビ漁業が世界初のMSC認証を取得
台湾の環境ラベル
台湾が認証する環境ラベルに、省エネを表す「ENERGY LABEL」があります。
この環境ラベルは、高いエネルギー効率だけではなく同じ機能、同じ条件の使用状況においても、エネルギー消費をより少なくすることができることを表しています。
消費者の選択肢が多く、価格競争が激しくなる中でも国内外の会社は製品の品質と技術の向上を狙う必要があるとしています。
省エネを表す「ENERGY LABEL」は、消費スタイルを変え、製品のエネルギー効率に対する意識と要求を強化することができるのです。台湾では、環境ラベルを付けることで、マーケットの拡大、製品の品質と技術力の向上を駆使し、産業の競争力アップを目指しています。
環境ラベルを活かした消費活動をしましよう
私たちの暮らしは多くのものを消費することで成り立っています。その消費活動は、地球環境に大きな影響を与えるため、日々の暮らしの中で環境に配慮することが必要であり、環境ラベルが表示された商品を選択するエシカル消費が求められているのです。
世界には、さまざまな基準に基づいた環境ラベルがあり、環境保全や社会問題への取り組みを知ることができます。さらに、強制労働などの問題に配慮されている環境ラベルの商品を選択することで、人権を守ることもできるのです。
環境ラベルを参考に消費活動を行うことで、環境保全と社会問題に貢献しましょう。
身近なアイデアを循環させて、地球の未来をつなげていきましょう。皆さんと一緒に取り組んでいけたら幸いです。
